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「生新しい〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

生新しいの前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
播州平野」より 著者:宮本百合子
の荒野にかかった。 線路のすぐそばから灌木の茂みが乱暴にきり開かれて、木の色の生新しいバラック風の大建物が、幾棟も、幾棟も、林の方へ連っている。それらはいま無....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ら、無宿を鼻にかけてみたってはじまらないのであるが、ごく最近に於て、このコースで生新しい負傷をしている、指のことは問題外としても、草津の宿で、轟《とどろき》の源....
汽船が太平洋を横断するまで」より 著者:服部之総
と前後して、インド政府に身売のつもりで英国から押渡った汽船ファルコン号は、あわれ生新しい汽罐《きかん》も両輪もはぎとられて、ただの帆船としてやっと買手がついたと....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
んだことになるぜ」 「うん!」とその注意にうなずいた孫兵衛は、血脂は古く錵の色は生新しい、そぼろ助広の一刀をギラリと抜いて鞘を縁側へ残し、右手の雫の垂れそうなの....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
や、雑多なものがベタベタと貼りつけてあるが、目につくのはその側に、別に立っている生新しい一本の立札。 なにげなく立ち寄った万吉、読み下してみてサッと色を変えた....
野槌の百」より 著者:吉川英治
い、間違いはございませぬ」 「変だな。出物だと申したが、地金が匂う。まだ金いろも生新しいのみか、鍛は上手だが、片切のまずさ」 百は、いよいよ、どぎまぎして、 ....
銀河まつり」より 著者:吉川英治
立っているうしろの墓地には、まだ雪が深かった正月ごろ、村のお千代後家が埋けられた生新しい記憶がある。――彼女は、半刻ほどそこに立っている間に、戸狩の若い男を幾人....