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生木
「生木〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生木の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「富士」より 著者:岡本かの子
のもあった。虫を捉えて食べるという苔、実の頭から四つの羽の苞《つと》が出ている寄
生木《やどりぎ》の草、こういうものも翁には珍らしかった。 息子の岳神は暇な暇な....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
具屋の娘……賤民ですって。それから、竜見川学園の保姆……それはまだしもで、私は寄
生木とまで罵られたのですわ。いいえ、私だっても、どんなに心苦しいことか……。たと....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
ば、北は瞬時に人を呑む危険な流沙地域。他の三方は、王蛇でさえくぐれぬような気根寄
生木の密生、いわゆる「類人猿棲息地帯」の大密林。だが、読者諸君、そこへ踏みいって....
「太平洋魔城」より 著者:海野十三
おお、石、しっかりしろ!」 もう石少年の返事はない。そのうちに、ぴちぴちという
生木をさくような、ぶきみな音が、渦のまん中と思われるあたりから聞えだし、彼の体は....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
は、) と声懸けると、声に応じて、一人ずつ、どたり、ばたりで、算を乱した、……
生木の枝の死骸ばかり。 いつの間にか、二階へ戻った。 時に、大形の浴衣の諸膚....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
の頃は何よりも血筋を重んずる時代でございましたから、お婿さんは無理無理、あたかも
生木を裂くようにして、実家へ連れ戻されて了ったのでした。今日の方々は随分無理解な....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
、わたしは家内と相談して、思い切ってお蝶を矢田の家へやることに決めました。無理に
生木をひきさいて、それがために又なにかの間違いでも出来て、結局は新聞の雑報種にな....
「木曽の旅人」より 著者:岡本綺堂
そんなことはさのみ珍らしくもないので、親切な重兵衛はこの旅人をも快く迎い入れて、
生木のいぶる焚火の前に坐らせた。 旅人はまだ二十四五ぐらいの若い男で、色の少し....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
秋のすえである。打ち込む鉈の下から樫の枝が裂ける。痛い血を流すかわりに、樫の
生木はその裂け目から一種強烈な香気を放散する。それは強くはあるが、またどこやら仄....
「有喜世新聞の話」より 著者:岡本綺堂
、わたしは家内と相談して、思い切ってお蝶を矢田の家へやることに決めました。無理に
生木をひきさいて、それがために又なにかの間違いでも出来て、結局は新聞の雑報|種に....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
床には荒筵を敷いて、棚には素焼の壺などが二つ三つ乗せてあった。土間には炉を切って
生木がいぶりながら薄紅く燃えていた。表はもう暮れかかっているらしかった。 誰か....
「妖怪学」より 著者:井上円了
う。相剋とは、水は火を剋し、火は金を剋するの類をいう。左にその表を掲ぐべし。 水
生木 木生火 火生土 土生金 金生水 水剋火 火剋金 金剋木 木剋....
「迷信解」より 著者:井上円了
説明である。また金生水とは、鉱山を掘るには、鉱石の間より水出ずるとの説明じゃ。水
生木とは、木は水の力を得て生い立つものじゃと説いてある。これらの説明に対しては、....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
ていた。 窟の入口には薄黒い獣の生皮を敷いて、Xという字のように組まれた枯木と
生木とが、紅い炎焔や白い烟を噴いていた。其火に対って孑然と胡坐を掻いているのは、....
「俗臭」より 著者:織田作之助
心した。むしろ、成功すれば五万円の保険に加入するという好餌につられて、このいわば
生木を割く様な別れ話の立役者になった自分を恥じた。千恵造夫妻のみるからに仲睦じい....