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生米
「生米〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生米の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
お》りですか。」
「うん、とうに癒った。」
彼は真面目にこんな返事をした。
「
生米《なまごめ》を御つけになりましたか。」
「つけた。あれは思ったより利《き》き....
「わが町」より 著者:織田作之助
島米で、おまけに鍋も釜もないゆえ、石油鑵で炊くのだが、底がこげついても、上の方は
生米のまま、一日一人当り一ポンド四分ノ三という約束の量も疑わしい。 副食物は牛....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
をくれた故、一日に一里ぐらいずつ歩いたが、伊勢路では火で焚いたものは一向食わぬ、
生米をかじりて歩きたり、病後ゆえに腹がなおらぬから、またまた気分が悪くって、とこ....
「百喩経」より 著者:岡本かの子
葉を思わず使った。 作太郎は赫くなってそれから土気色になった。口に一ぱい詰めた
生米は程よく乾いていたので少々の唾液では嚥み下せなかった。まして新妻の前で吐き出....
「入れ札」より 著者:菊池寛
が、忠次は赤城に籠って以来、自分に対する乾児達の忠誠をしみじみ感じていた。鰹節や
生米を噛って露命を繋ぎ、岩窟や樹の下で、雨露を凌いでいた幾日と云う長い間、彼等は....
「食道楽」より 著者:村井弦斎
わるるなり。主人も呆《あき》れたように「道理で今朝の飯なんぞは心《しん》があって
生米《なまごめ》を噛《かじ》るようだ。お登和さんに聞かなければ何一つ拵えることも....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
りでもないらしい。種蒔きと苅掛けの日の焼米だけは、まだ型ばかりは残ってもいるが、
生米をつかんで口に入れるようなことは、
生米|噛むべからずという戒めが無くとも、も....
「わが町」より 著者:織田作之助
比島米で、おまけに鍋も釜もない故、石油缶で炊くのだが、底がこげついても、上の方は
生米のまま、一日一人当り一|封度四分ノ三という約束の量も疑わしい。副食物は牛肉又....