生計費[語句情報] »
生計費
「生計費〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
生計費の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「道標」より 著者:宮本百合子
ものであることを示す男女の身なりとして。
一九二九年の三月から以後フランスでは
生計費があがって、物価のやすい、暮しいいパリでなくなった。
「肉類や玉子、バタの....
「私たちの建設」より 著者:宮本百合子
れぞれの家庭としては纏まった金が齎らされたであろう。けれども、これに対して、日常
生計費は、日一日と高くなって、昭和十一年を百とすれば、二十年八月十五日は二千五百....
「現実の必要」より 著者:宮本百合子
〇〇円、家族数一人につき一〇〇円ずつの預金をどこからか下げて、あらゆる三倍ずつの
生計費をまかなって暮し、花見をして、上機嫌で平和の春がうたえるものだと、かりそめ....
「郵便切手」より 著者:宮本百合子
の一歩ずつあとを追ってたかくなった。封書へはる一枚の切手の値があがることは、既に
生計費がその幾層倍かの率で高価になっていることを示したし、同時にそれは、日本の権....
「今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
」憲法をもつに至った。 第三期 この時期の特徴はインフレーションの進行につれて
生計費の高騰のために、人民が一層の生活困難におちいった事実である。一九四七年四月....
「水鳥亭」より 著者:坂口安吾
一人暮しの不自由も苦しいというものではなかった。 克子の教育費は、亮作を含めた
生計費に用いることを禁ぜられ、信子もその禁令を堅く守っていたが、戦争がはげしくな....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
計が立つように早合点して、数百千円の資本を抱いて来るのである。その結果は、月々に
生計費のために追い倒されて、終には商を閉じなくてはならぬ始末に立ち至るのである。....
「経済学及び課税の諸原理」より 著者:吉田秀夫
るであろう。生命を保持するための食物や衣服の自然価格を減少することによって人々の
生計費を減少するならば、労賃は労働者に対する需要が極めて著しく増加しても、結局下....
「松井須磨子」より 著者:長谷川時雨
から避ける心持ちも持っていたのである。 でも彼女は、島村氏の令嬢たちが芸術座へ
生計費《せいかつひ》を受取りに来たとき優しくは扱わなかった。門前払い同様にしたと....
「木綿以前の事」より 著者:柳田国男
勝手に奢るのみならず、同じ一軒の家でも亭主が多く食いまた酒に使い、外の食物に使う
生計費が権衡を失している。消費の方法も当を得ていない。家は平均二十年に一度ずつ、....