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「生類〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

生類の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
ごうじいんりゅうこう》の言語道断な献言によって発令された、ご存じのあの軽蔑すべき生類憐《しょうるいあわれ》みの令が、ついに嗤《わら》うべき結果を当然のごとく招致....
かのように」より 著者:森鴎外
、ヒポテジスであって、かのようにではないが、進化の根本思想はやはりかのようにだ。生類は進化するかのようにしか考えられない。僕は人間の前途に光明を見て進んで行く。....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
て当上様綱吉公をたぶらかし奉っている妖僧だったからです。由なき理由を申し立てて、生類憐れみの令を施行したのもその護持院隆光だったからです。――退屈男の口辺には自....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
た。屹度彼の頭上に落ちると覚期せねばならなかった。此街道の此部分で、今動いて居る生類は彼一人である。雷が生き者に落ちるならば即ち彼の上に落ちなければならぬ。雷に....
津軽の虫の巣」より 著者:宮本百合子
ない。 お大名の間には、由々しい大事として、目下取沙汰されている当代綱吉公の、生類|憐愍《れんびん》のことに就てなのである。 二 始め、天資....
新釈諸国噺」より 著者:太宰治
泉水とくらべられては困ります。神国三千年、山海万里のうちにはおのずから異風奇態の生類あるまじき事に非ず、古代にも、仁徳天皇の御時、飛騨に一身両面の人出ずる、天武....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
ますまい。山ながら、川ながら、御前様が、お座をお移しなさりますれば、幾万、何千の生類の生命を絶たねばなりませぬ。剣ヶ峰千蛇ヶ池の、あの御方様とても同じ事、ここへ....
黒百合」より 著者:泉鏡花
ともしない。蝶、蜻蛉、蟻、蚯蚓、目を遮るに任せてこれを屠殺したが、馴るるに従うて生類を捕獲するすさみに熟して、蝙蝠などは一たび干棹を揮えば、立処に落ちたのである....
西鶴と科学」より 著者:寺田寅彦
して「貴殿広き世界を三百石の屋敷のうちに見らるゝ故なり。山海万里のうちに異風なる生類の有まじき事に非ず」と云ったとしてある。その他にも『永代蔵』には「一生|秤の....
紅白縮緬組」より 著者:国枝史郎
解っているのかえ?」 「解っているとも大解りじゃ」 「一つ教えて貰いたいな」 「生類憐れみのあのお令な。あれに触れたら命がない。それはお前にも解っていよう?」 ....
暗黒星」より 著者:黒岩涙香
。しかし我我がこの様な準備をしている事は誰にも知らせては成りません、勿論、一切の生類、一切の人類が悉く滅亡した跡に、我我のみ生き残ったとて何の甲斐も有りませんけ....
五重塔」より 著者:幸田露伴
重の仕形だけのもあり、二手先または三手先、出し組ばかりなるもあり、雲形波形|唐草生類彫物のみを書きしもあり、何よりかより面倒なる真柱から内法長押腰長押切目長押に....
エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
本朝食鑑」に、 矣。 とあるのは事実を得ていない。この書は元禄八年の著で、正に生類憐みの令を出した時代の産物としては、かかる言のあるのにも不思議のない様ではあ....
エタ源流考」より 著者:喜田貞吉
る。 職に放れた主鷹司の餌取らが、いかなる運命に向かって進むべきかは、元禄年間生類憐みの沙汰から、当時の餌差らが取った運命を見ても察せられる。 「京都御役所向....
大岡越前」より 著者:吉川英治
おる。悪政家には、わが世の春じゃろう」 悪政のうちでも、新貨幣への切り換えと、生類|御憐愍みという二法令ほど、急激に世を悪くし、時人を苦しめたものはない。 ....