生駒山[語句情報] » 生駒山

「生駒山〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

生駒山の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
犬と笛」より 著者:芥川竜之介
ち身ぶるいを一つするが早いか、 「わん、わん、御姉様《おあねえさま》の御姫様は、生駒山《いこまやま》の洞穴《ほらあな》に住んでいる食蜃人《しょくしんじん》の虜《....
四条畷の戦」より 著者:菊池寛
崎附近に敷き、その周囲には騎兵二万、射手五百人を以て固めて居る。 その第二隊は生駒山の南嶺に屯し、大和にある官軍に備えて居る。師泰の遊軍二万は和泉堺を占領し、....
大和路・信濃路」より 著者:堀辰雄
たのかとおもうと、本当にありがたい。 夕方、西の京にて 秋篠の村はずれからは、生駒山《いこまやま》が丁度いい工合に眺められた。 もうすこし昔だと、もっと佗《....
南国太平記」より 著者:直木三十五
と、いいおって、阿呆じゃ。それから、小太郎に逢うてのう――河内と、大和の国境に、生駒山という山がある。ええか、生駒山、生ける駒、馬と書く」 「生駒ね、はい」 「....
艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
が怖いよってよゥ行きまへん」とてついに上京せずじまいだったし、隠退後も移り住んだ生駒山近くの住居が文化ハウスだったので時世はついに枝雀老人をもかかる洋館に住まわ....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
久山も浮いて見える。東には三笠山の連山と春日の森、西には小高い丘陵が重なった上に生駒山。それがみな優しい姿なりに堂々として聳えている。堂々としてはいても甘い哀愁....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
会に住んでいて、諸君は文明を味っている積りでおられるのであるか? 今日かりに、生駒山が噴火して、大阪はまったく昔のポンペイ市のごとく地下に埋没したとしてみたま....
私本太平記」より 著者:吉川英治
荒坊が、何か、不吉な白昼の魔の影みたいに、思い返さずにいられなかった。 終日、生駒山を右に見つつ歩いた奈良街道は、やがて、河内平野の無数な川すじと、川に拠って....
私本太平記」より 著者:吉川英治
|間といわれ、良暹法師の旅の歌にも、 渡の辺や 大江の岸に宿りして 雲井にみゆる生駒山かな の写生があるし「堀川百首」には――五月雨は日数ふれども渡の辺の、大....
私本太平記」より 著者:吉川英治
湿地帯にまですきまもない兵を充て、県下野守の一陣は飯盛山に、また佐々木入道道誉は生駒山の南に――といったふうに、無慮三、四万の大軍を霞むばかりにしていたのである....
俗臭」より 著者:織田作之助
はない。何となく悲しい彼はその時自身の不幸を誇張して述べた。虫の鳴き声、青電灯の生駒山の連込宿で、二人はお互いに慰め合ったのである。いってみれば恋愛の条件は揃っ....