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産前
「産前〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
産前の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
肭獣の缶詰さ。――あなたは気のふさぐのが病だって云うから、これを一つ献上します。
産前、産後、婦人病|一切《いっさい》によろしい。――これは僕の友だちに聞いた能書....
「足迹」より 著者:徳田秋声
帳の影が涼しく戦いでいた。 四十一 やがて胎児の死んでいることが、出
産前から医師や産婆に解って来た。しばらく床に就きッきりであった叔母が産気づいて来....
「黴」より 著者:徳田秋声
来たらそう願いたいんだが……。」笹村はそのことも頼んだ。 二人の前には、産婦が
産前に好んで食べた苺が皿に盛られてあった。 二十八 産婦は長くも寝て....
「あめんちあ」より 著者:富ノ沢麟太郎
ない。」彼は決定的に寧《むし》ろ言い含めるのであった。「それに違いはない。おれは
産前のありとあらゆる精力を尽したかのように、何ものかを切望していた。それには先ず....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
どもは災難だ。夜っぴて、ニャアンニャアンワンワン吠えくさって、餓鬼は虫をかぶる、
産前のかかアは血の道をあげるという騒ぎだ。あっしゃアこの親爺のところへ、何度とな....
「子供・子供・子供のモスクワ」より 著者:宮本百合子
うに云った。 ――もうじき休暇になる! ソヴェト労働法は姙娠した労働婦人に出
産前二ヵ月、出産後二ヵ月の給料全額つき休暇を与えるのだ。(知能労働婦人は前後三ヵ....
「スモーリヌイに翻る赤旗」より 著者:宮本百合子
の力で、生れて来る赤坊の生存権を保護して来た。たとえば、姙娠している労働婦人は出
産前後四ヵ月の有給休暇を貰う。出産のための産院は無料だ。赤坊のキモノや何かのため....
「ソヴェト・ロシアの素顔」より 著者:宮本百合子
五ヵ月以上は解雇してはいかぬ。(工場に働いていることによって、職業組合の方から出
産前二ヵ月と、出産後二ヵ月、前後四ヵ月の月給付きの休みを貰う。それから尚出産の仕....
「ソヴェト同盟の婦人と選挙」より 著者:宮本百合子
みんな市ソヴェトの保健部の仕事と関係があります。 ソヴェト政権は、勤労婦人に出
産前後四ヵ月の給料つき休暇と、月給の半額までの出産支度金と、九ヵ月間の牛乳代まで....
「生きるための協力者」より 著者:宮本百合子
件に応じて病室から医局勤務など、無理のない部署に配置されて八ヵ月までつとめます。
産前二ヵ月、産後二ヵ月、有給休暇をとります。そして居住地域の産院、母子健康相談所....
「霧陰伊香保湯煙」より 著者:三遊亭円朝
気は誠によく流通いたして、それから湯が諸病に利くと云う宜しい処で、脚気に宜しく、
産前産後血の道に宜しく、子宮病に宜しく、肺病に宜しく、僂麻質斯は素よりの事、これ....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
みのむら》だとか錚々《そうそう》たる大実業家となった人たちである。石川屋は三井物
産前身の如きものだともきいたが、やがて石川屋は没落し、それよりずっと前に湯川氏は....
「共産党公判を傍聴して」より 著者:宮本百合子
、六時間分の給料を貰うのだそうです。勿論女も男と同じ労働に対しては同一の賃銀で、
産前産後四ヵ月の有給休暇を貰う。無料の産院がある。そして、昔はブルジョアや貴族が....
「肉体」より 著者:豊島与志雄
に向けられるのが当然かも知れません。けれど、私は彼女を愛してはいました。彼女の出
産前後も、殆んど貞節を守り、いつまでも、彼女に倦きるということはなさそうでした。....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
も時間は知らせないのでしょう。「おかしなことをするのですね」と申しましたが、私は
産前でしたから、一切外出しないのでした。 三十三年一月に兄から母へ寄せた手紙の....