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「用命〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

用命の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
うするかと思いますのに、もうこの半年ばかりというもの、毎月毎月決まって三本ずつご用命いただいておりまするでござります」 「なに! 月に決まって三本ずつとのう! ....
石狩川」より 著者:本庄陸男
げにつづけた、「われらに至急ご推挙下さるまいか――」 「ふーん」 「まさに喫緊の用命で、速刻カラフトのクシュンコタンまで行ってもらいたい、またもオロシャの問題だ....
旅愁」より 著者:横光利一
ぞれ自国語で左翼の話をしていた。中には激論をした揚句卓を叩き出したので、ボーイが用命と間違えて出て来たりした。 食事を終ったとき、久慈と東野は食後の気怠さを感....
時限爆弾奇譚」より 著者:海野十三
製があったか」 「有りました。とって置きの、すばらしい燻製です。外ならぬ博士の御用命ですから、主人が特に倉庫を開きましてございます。それがあなた、珍味中の珍味、....
鵞鳥」より 著者:幸田露伴
には幽眇不測なものがあることをご諒知下された。正直な若崎はその後しばしば大なるご用命を蒙り、その道における名誉を馳するを得た。 (昭和十四年十二月)....
丹下左膳」より 著者:林不忘
となっているわけ。 一昼夜、飲まず食わずに険路十五里――それというのも、左膳の用命を大事にと思うよりは与吉としては正直、泰軒先生がこわいからで――。 ところ....
丹下左膳」より 著者:林不忘
この日光おなおしこそは、願ってもない御恩報じの好機である。なんとかして自分方へ御用命にならぬものかと、それはいずれさまも同じ思いでございましたろうが、ことに主人....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
如く、自分が代がわりとなりし後たびたび辞を低うして用向きに伺ったが、ついに一回の用命もなくはるばる十町も隔っているパン屋からパンを求めているとの事である。しかる....
魔像」より 著者:林不忘
う》に動かされております。さもなくて、伊豆屋からお油御用を取り上げて筆屋幸兵衛へ用命しようなどと、さような小事にさほどまで執着《しゅうちゃく》さるるはずはないと....
顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
なり、あるいはまた、三太夫とも申すべき奴らがたちどころに立現れまして、いかなる御用命にも即座にお応《こた》えするようになっておりますから、なんなりと鷹揚《おうよ....
にらみ鯛 」より 著者:佐藤垢石
の公卿はこれを畏みて、御板許に供御を命ずると、その当夜の内膳司は、思いがけなきご用命に接して、何かお肴をも奉らんと厨房を捜したが、何もない。 『夕べの御食奉りし....
画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
下に、目出度く上納申し上げ得たからでございます。 新聞紙上に二十一年前からの御用命を果たしたと書かれてありましたが、思えば大正五年の秋、文展第十回展開催中、御....
私の仕事 松篁の仕事」より 著者:上村松園
二十年来の画債整理と、皇后陛下よりの御用命に依り、双幅藤原時代美人数名の揮亳完成を期するために、今度は是非に謹製致した....
志士と経済」より 著者:服部之総
ら新式大砲を買入れ、国産石炭をもって支払う。第六に下関渡海火急の場合白石正一郎へ用命のこと、第七|明石《あかし》防備のこと、以上七条。 いわば非常時経済建白書....
はつ恋」より 著者:神西清
名をさも気軽に、楽々と口にするのにびっくりした。まるで父ならば、いつでも彼女の御用命に応ずるように、響いたからである) 「おやおや」と、ベロヴゾーロフがやり返し....