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「用済み〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

用済みの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
何をパチクリやってるんだ。幾人来たか数えてもみないが、あとの小町娘たちにはもうご用済みだからと申し伝えて、引きさがるように手配しろよ」 「…………」 「…………....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ましたゆえ、少しおなかがひもじゅうなりました」 「おきのどくにのう。もうこれでご用済みになるゆえ、はよう帰ってたんといただきなさいよ。そなたのお寺はどこでござる....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ざんす?」 びっくりしたのは紅屋徳兵衛です。そこの店先にすわって、商売物のもう用済みになったらしい染め型紙をあんどんの灯《ほ》ざしにすかしてはながめ、ながめて....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
いまかと命令のあるのを待ちうけていた自身番詰めの小者たちをさし招くと、 「もうご用済みだ。だいじな赤ん坊にかぜでもひかしちゃならねえから、てつだってあっちへ運ん....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
よせ。今は、そんな時世じゃないぞ。」 十三日の後には、福島へ呼び出されたものも用済みになり、湯舟沢峠両村の百姓の間には和解が成り立った。 八沢の牢舍を出たも....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
へ行った七人の農兵も宰領付き添いで帰って来た朝だ。六十日の歩役を勤めた後、今度御用済みということで、残らず帰村を許された若者らは半蔵のところへも挨拶に来た。ちょ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、折助言葉に砕いて話し合っているところへ、 「御免下さいまし、あの、山崎様が、御用済み次第お目にかかりたいとお使でございました、もしお役人様のお席にお差支えがご....
木の子説法」より 著者:泉鏡花
の隅々に残っている。餅屋が構図を飲込んで、スケッチブックを懐に納めたから、ざっと用済みの処、そちこち日暮だ。……大和田は程遠し、ちと驕りになる……見得を云うまい....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
わさずに担ぎ込み、まつり込むのである。目的地に着きさえすれば、忽ちつまみ出され御用済みしだい解放されるのだから、生命にも、財産にも、べつだん差障りはないのだし、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
。全く知らないものを、朝から晩まで根掘り葉掘りお取調べをうけて、まだ、なかなか御用済みにならないばっかりじゃなく、かんじんの、わたしよりも一件に近い人はみんな姿....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
一足だよ、わたしも此家《ここ》の先生へ用があって来たけれど、お前に会ってみれば御用済みだよ、さあ一緒に帰りましょう、いろいろその後は混入《こみい》った事情もある....
山上湖」より 著者:豊島与志雄
手掴みにして、腹をしぼり、放出する白い精液を、赤い卵のはいってる鉢に注ぎかける。用済みの雄鯵は、他の水槽の中に投げ込まれる。そして鉢の中を攪拌すれば、卵は受精し....
前記天満焼」より 著者:国枝史郎
るからねえ、そんな細かい変梃なことに、気の付くはずはありゃしない。いや有難う、御用済みだ……。ところで」と云うと丁寧松は、番頭の方へ顔を向けたが、 「気を悪くし....
幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
やがて、聖上には御還御に相成りました。 で、私は会場に参り、前約通り、もはや用済みのこと故、自作を持って帰るつもりで行くと、会頭初め幹部の人々が立っていて、....
水晶の栓」より 著者:新青年編輯局
ー通りに自動車が待たして、ビクトワールも乗っているからと告げた。 『さあ、それで用済みだ。ところで、ドーブレク。問題は簡単だ。子供を返せ』 『子供を返すのは御免....