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「用紙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

用紙の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
文章」より 著者:芥川竜之介
てしまう。保吉はたちまち机に向うと、インク壺へペンを突《つっ》こむが早いか、試験用紙のフウルス・カップへ一気に弔辞を書きはじめた。 × ....
お時儀」より 著者:芥川竜之介
も「昨日《さくじつ》」は滅多《めった》に考えない。しかし往来を歩いていたり、原稿用紙に向っていたり、電車に乗っていたりする間《あいだ》にふと過去の一情景を鮮《あ....
星座」より 著者:有島武郎
次の机の上からつまらぬ雑誌類やくだらぬ玩具《がんぐ》じみたものを払いのけて、原稿用紙に向った。純次はそのすぐそばで前後も知らず寝入っていた。丹前を着て、その上に....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
絵ヲカイテミタカッタノデスガ、ツイカケナカッタノデス。 コトシノ七月カラ始メテ画用紙ヲトジテ画帖ヲ作リ、鉛筆デ(モノ)ニ向カッテミマシタ。シカシ労働ニ害サレタ手....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ても、腹がへっていて押しかえす力がないという。きょう枝元老人から手紙が来て(企画用紙送り来る)「この用紙を届けに行くべきながら、お粥腹で歩けないので、郵便にしま....
宇宙戦隊」より 著者:海野十三
児玉法学士の目が輝く。帆村は、机の上から一つの封筒をとりあげ、その中から報告用紙を抜き出して開いた。 「まあ、これを読んでみたまえ」 帆村は、にんまりと笑....
唄立山心中一曲」より 著者:泉鏡花
直して、 (配達さん――どこへ……)と訊いた。 少年が正しく立停まって、畳んだ用紙を真すぐに視て、 (狼温泉――双葉館方……村上縫子……) (そしてどちらから....
歯車」より 著者:芥川竜之介
ろした。椅子は蜥蜴の皮に近い、青いマロック皮の安楽椅子だった。僕は鞄をあけて原稿用紙を出し、或短篇を続けようとした。けれどもインクをつけたペンはいつまでたっても....
久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
然れども君の小説戯曲に敬意と愛とを有することは必しも人後に落ちざるべし。即ち原稿用紙三枚の久保田万太郎論を草する所以なり。久保田君、幸いに首肯するや否や? もし....
白光」より 著者:井上紅梅
噴き出したが、また憤然としてたちまち本の包の中から、正しく書き写した制芸文と試験用紙を脱き出し、それを持って外へ出た。家の門まで出ると凡てがハッキリ見え出し、一....
幸福な家庭」より 著者:井上紅梅
れはそうと……彼はベッドから跳上ると、五六歩進んでテーブルの前に行き、緑罫の原稿用紙を一枚取ると、ぶっつけに、やや自棄気味にもなって、次のような題を書いた。 「....
」より 著者:犬田卯
多く、また、いったい会議費というのはどんな細目のものだろうと見ると、筆墨、薪炭、用紙、茶、雑などというもので、それは他の項の雑支出と大して違わない細目である。そ....
画室談義」より 著者:上村松園
のどこそこには桜花ばかり描いた縮図帳が、と私の上下の画室内部には、私の絵に必要な用紙、絵具、絵筆から絵具の皿に及ぶさまざまなものが散在していて、私でないとどこに....
最初の出品画」より 著者:上村松園
むかっていったものである。 一枚の絵をながいことかかって描いた。 絵につかう用紙は、当時は普通紙本で稽古し、特別にどこかに飾ったり出品しなければならないよう....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
後の東芝)とは直接のつながりはなかったが、下谷根岸の栄立社を通じて多量の電球包装用紙の注文を受けたことがある。これが東京電気との最初の縁故となった。 私は独身....