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「男の子〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

男の子の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
行く末などを。……… 三 或雪の晴れ上った午後、二十四五の女が一人、か細い男の子の手を引いたまま、引き窓越しに青空の見える堀越家の台所へ顔を出した。重吉は....
子供の病気」より 著者:芥川竜之介
帳《かや》の中には次の間《ま》にともした電燈の光がさしこんでいた。妻は二つになる男の子のおむつを取り換えているらしかった。子供は勿論《もちろん》泣きつづけていた....
黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
》の末年にでも当りますか――その母親の弟になる、茂作《もさく》と云う八ツばかりの男の子が、重い痲疹《はしか》に罹《かか》りました。稲見の母親はお栄《えい》と云っ....
捨児」より 著者:芥川竜之介
うおう》に由緒《ゆいしょ》のある寺だそうです。その寺の門前に、明治二十二年の秋、男の子が一人捨ててありました。それがまた生れ年は勿論、名前を書いた紙もついていな....
或る女」より 著者:有島武郎
「ただいま」といいながら辞儀をした。愛子の年ごろの時、厳格な宗教学校で無理じいに男の子のような無趣味な服装をさせられた、それに復讐《ふくしゅう》するような気で葉....
星座」より 著者:有島武郎
うかと思うと、わーっわーっと高笑いを破裂させていた。夜学校から見送りに来たらしい男の子が一人と女の子が二人、少し離れた所で人ごみに揉《も》まれながら、それでも一....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
なかった。しばらく歩いて例のデパートメント・ストアの出店の角近くに来ると、一人の男の子がスケート下駄(下駄の底にスケートの歯をすげたもの)をはいて、でこぼこと音....
三つのなぜ」より 著者:芥川竜之介
洩らした。その息は又何かの拍子に一篇の抒情詩に変ることもあった。 わが愛する者の男の子等の中にあるは 林の樹の中に林檎のあるがごとし。 ………………………………....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
まと一伍一什を物語った上で、『何卒神様のお力で子供を一人お授け下さいませ。それが男の子であろうと、女の子であろうと、決して勝手は申しませぬ……。』と一|心不乱に....
蜜柑」より 著者:芥川竜之介
と隧道を出たと思う――その時その蕭索とした踏切りの柵の向うに、私は頬の赤い三人の男の子が、目白押しに並んで立っているのを見た。彼等は皆、この曇天に押しすくめられ....
母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
一 もう何年か前、ジェノアの少年で十三になる男の子が、ジェノアからアメリカまでただ一人で母をたずねて行きました。 母親は二....
寡婦」より 著者:秋田滋
たあげく、巴里の客舎で、同じような死に方をして果てました。 その人は十二になる男の子と、私の母の妹である女を寡婦として残して逝かれました。良人に先立たれた叔母....
親ごころ」より 著者:秋田滋
人にとっては、それが深いなげきの種だった。ところが、その子宝もようやく授かった。男の子だったので、ジャンという名をつけた。眼のなかへ入れても痛くない、子供の顔を....
三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
何んなりと仰せつけください。」 と言いました。 「早速だが、この村に朝太郎という男の子がいるそうだが、その子供を貰い受ける訳には行かないだろうか?」 と代官は言....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
かも知れない。僕はこの五大力を見送りながら――そのまた五大力の上にいる四、五歳の男の子を見送りながら、幾分かかれ等の幸福を羨みたい気さえ起していた。 両国橋を....