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男名
「男名〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
男名の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
いうものか女按摩より男按摩を好くと聞き及んでいたから、きさまの家の表に吉田久庵と
男名があったのをみつけて、ちょっと尋ねに参ったのじゃ」 「さすがはお目が高い、お....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
小欲に深い拝金宗の七郎兵衛はここに悪才を働かし、かく娘を男に仕立てて、名も陽吉と
男名まえをつけながら、巧みに生島屋の六万両という大身代を私していたのでありました....
「奥様探偵術」より 著者:夢野久作
書が袂《たもと》や紙屑籠から出て来た時…… ……女の手紙か、又は、女の手らしい
男名前の手紙が来た時…… ……近所の行きつけの床屋で髪を苅られなかった時…… ....
「赤外線男」より 著者:海野十三
務員が門のところで手渡してくれた四角い洋封筒をとりだした。発信人は「岡見桃助」と
男名前であるが、それは桃枝の変名であることは、学校内で学士だけが知っていた。開い....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
密に手紙をやりとりして居られますぜ」 「本当かい」 「本当ですとも、松下一郎って
男名前で来るんですけれども、返辞はきっと先生自身でポストへ投げ込まれるのですよ。....
「黴」より 著者:徳田秋声
へ手紙を出すのを仕事にしている女は、笹村のところへもどうかすると決り文句の手紙を
男名で書いた。それがお銀の目にも触れた。それでなくとも、外から帰って来る笹村の顔....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
大小便ただ好《よ》く金を出す、阿闍世王これを奪わんとて王宮に召し、件《くだん》の
男名は象護を出だし、象を留むるにたちまち地に没せり、門外に踊り出で、彼を乗せて還....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
いる女名取の間には、これを作るに何の故障もなかった。しかし勝四郎を領袖としている
男名取らは、先ず師匠の怒が解けて、師匠と勝四郎との交が昔の如き和熟を見るに至るま....
「シナーニ書店のベンチ」より 著者:宮本百合子
所の粗末な郵便棚を、私共は一月に三四度見にくるのだが、先週もその前の週にもあった
男名宛のハガキなどが今日迄も受けとられず、ざらついた棚の底にくっついているのを見....
「染吉の朱盆」より 著者:国枝史郎
の所から持って来たのさ。追っかけて来た職人は、当然染吉とするんだなあ。染吉という
男名人気質で、自作にひどく愛着を持ち、人に渡すのを厭やがったというから、取り返し....
「柳原燁子(白蓮)」より 著者:長谷川時雨
撃もなくなった、※子さんの廻りも、やっと落附いてきた時分だった。山本安夫と表札は
男名でも、※子さんと台所に女の人がいただけだった。ふと、痩《や》せた女《ひと》の....