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男坂
「男坂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
男坂の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「新生」より 著者:島崎藤村
楽みにするばかりでなく、君子までも嬉しそうに随《つ》いて来た。見上げるように急な
男坂《おとこざか》の石段でも登って行くと、パノラマのような眺望《ちょうぼう》がそ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
、久しぶりで出たついでじゃ、やっとそこらを見て、帰りに寄るわい。見霽へ上る、この
男坂の百四段も、見たばかりで、もうもう慄然とする慄然とする、」 と重そうな頭を....
「佐竹の原へ大仏をこしらえたはなし」より 著者:高村光雲
その頃は鉄筆で筒を刻って職業としていました。上野広小路の山崎(油屋)の横を湯島の
男坂の方へ曲がって中ほど(今は黒門町か)に住んでいました。この人が常に私の宅へ遊....
「足迹」より 著者:徳田秋声
野とお増のことが、時々思い出された。お庄は明りがつく時分になると、天神の境内から
男坂の方へ降りて行った。どの町を歩いても、軒ごとに門松や輪飾りが綺麗に出来|揚っ....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
信心をする湯島の天神様へ日参をした、その最初の日から、自分が上がろうという、あの
男坂の中程に廁で見た穢ない婆が、掴み附きそうにして控えているので、悄然と引返す。....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
の如く甚だ困難であった。次には廿四日の愛宕の縁日で、よくこの日は私は肩車に乗って
男坂を上ったものだ。 常府の者の家族の外出は比較的自由であったが、勤番者は、田....
「『七面鳥』と『忘れ褌』」より 著者:佐藤垢石
のようであった。 万延元年三月三日は、黎明の頃から江戸にちらちらと雪が降った。
男坂の方から愛宕山へ、下駄ばきで傘をすぼめ、黙々として登ってくる町人然とした四人....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
その頃は鉄筆で筒を刻って職業としていました。上野広小路の山崎(油屋)の横を湯島の
男坂の方へ曲って中ほど(今は黒門町か)に住んでいました。この人が常に私の宅へ遊び....