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男好き
「男好き〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
男好きの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
はその時にはとうにもう台所へ下《さが》っていた。
「それにあの人は何と云っても、
男好きのする顔だから、――」
叔母はやっと膝の上の手紙や老眼鏡を片づけながら、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、悪くも無し、まあ十人並というところでしょうが、お由の方が年上だけにませていて、
男好きのする風でした」 「関口屋の裏の四軒長屋には誰と誰が巣を食っている……」 ....
「立山の亡者宿」より 著者:田中貢太郎
八は下谷長者町の裏長屋に住んでいる消火夫であった。女は背の高い眼の大きな何処かに
男好きのする処があった。女が無花果の青葉の陰を落した井戸端へ出て米を磨ぐと、小八....
「別れたる妻に送る手紙」より 著者:近松秋江
にちらと見たのでは、それほどとも思わなかったが、別の間に入ってからよく見ると些と
男好きのする女だ。――お前が知っている通り私はよく斯様なことに気が付いて困るんだ....
「今戸心中」より 著者:広津柳浪
か、今が稼《かせ》ぎ盛りの年輩《としごろ》である。美人質《びじんだち》ではないが
男好きのする丸顔で、しかもどこかに剣が見える。睨《にら》まれると凄《すご》いよう....
「金銭無情」より 著者:坂口安吾
だの伊達引だの金より心だの色々に表向きのお体裁はあるけれども、本心はみんな単純な
男好きで、美男子好みで、旦那に隠れて若い色男と遊んでゐる。富子も美男子好みで、色....
「頸飾り」より 著者:辻潤
その女というのは
男好きのしそうなちょっと見奇麗な娘であった。このような娘は折々|運命の間違いであ....
「地上」より 著者:島田清次郎
なのさ。そんなに男嫌いばかりでもなさそうじゃないかね。おほほほほ」 「でもいくら
男好きでもこんなのはみな嫌がりますからね、女将さん」 「ね、そうおしよ、わたしが....
「挿話」より 著者:徳田秋声
いぶん骨が折れますわ。幾歳だとか……」 「絹ちゃんより少し若い。巳年だ」 「巳は
男好きだというけれど……」お絹はいささか非をつけるように言って、躯を壁ぎわの方へ....