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「男装〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

男装の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
偸盗」より 著者:芥川竜之介
という望みが、隠れている。沙金は、日ごろから、強盗にはいる夜《よ》には、好んで、男装束《おとこしょうぞく》に身をやつした。その装束や打ち物は、みな羅生門の楼上に....
秘密の風景画」より 著者:佐左木俊郎
を読むのは日曜の朝だけであったが、そこには若い女性の犯罪が幾つも報道されていた。男装をして大胆《だいたん》に強盗を働き廻る女性。良家の令嬢を装って窃盗《せっとう....
青春の逆説」より 著者:織田作之助
くのオーバーを不恰好に身につけた豹一を見ると夜ふけのせいもあって、此の美少年は「男装の麗人」ではなかろうかと思ったほどである。全くだしぬけにはしたない恋を感じて....
鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
帰って来たね」 「ええ、……心配していた?」 僕は彼女を伴って二階へ案内した。男装の彼女は非常に元気だった。尼僧なんかどこかへ振り落してしまったようであった。....
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
う※ ところで、犯行はルキーン宛の偽電報で始まるのですが、あれは、午前中|秘かに男装した姉さんが、近所の子供に金をくれて夜の九時頃局へ持って行かせたのですよ。」....
少年探偵長」より 著者:海野十三
できました」 部下の合図があった。博士は再びヘリコプターの座席へもぐりこんだ。男装の頭目 それにつづく同じ夜、正確に時刻をいうと、午前二時を五分ばかりまわっ....
日月様」より 著者:坂口安吾
、余分の券はみんな私にユーズーしたほど、酒についても無難な人物であった。 彼は男装に変って現われてきた。 「今宵は、ひとつ、ぜひ御案内致したいところがあります....
花束の虫」より 著者:大阪圭吉
証言を聞いた時から、ひょっとこんな事じゃないかと思った位いだ。遠方から見てそれが男装であったと言うだけで、犯人を男であると断定するなど危険な話だよ。なんしろ海の....
鴉片を喫む美少年」より 著者:国枝史郎
の鴉片窟「金華酔楼」で恋人同士として、僕は彼女――彼と云ってもいい。彼女は今日も男装であり、男装の方が似合うのだから。――その宋思芳と逢って来た。鴉片を喫って恍....
オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
に遊学中、ハムレットと恋に落ちた娼婦と云う事になっている。 つまりその娼婦を、男装させて連れ帰ったと云うのが、悲劇の素因となり、全篇を通じて、色あでやかな宮廷....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
一体になっております。前後両面全く同じです。そしてその頭は神功皇后のカミのような男装の女だか、女装の男だか分らんようなふくよかな美貌でしたよ。書紀によると「力が....
南京虫殺人事件」より 著者:坂口安吾
、言うまでもなく――お前、ちゃんと知ってるじゃないか。陳の庭内へ逃げこんだのは、男装した女だったに相違ない。犯人が落したのは、盗んだ南京虫ではなく、彼女自身の所....
日本上古の硬外交」より 著者:国枝史郎
て外国を征せんとす。もし事破れて罪爾等に帰せんか、甚だ傷むべし。仍って吾しばらく男装して雄略を起こし、上は神祇の霊を蒙り、下は群臣の助を籍る。事成らば爾等の功な....
女強盗」より 著者:菊池寛
った袴も、長刀も出て来た。その外に、一つの古い仮面が出て来た。その仮面をかぶって男装して、指揮していたらしい。党類を責めとうたがどんなに、責められても白状しなか....
情鬼」より 著者:大倉燁子
詰問してみましたが、どうも要領を得ません。遂々私はあの人の秘書という触れ込みで、男装して日本へ従いて来てしまったのです。そして小田切さんと会うために最初からこの....