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「画紙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

画紙の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
土曜夫人」より 著者:織田作之助
。 昂奮していたのだ。なぜだろう……。 レンズが肉体に化した木崎の写真は、印画紙からニヒリズムの体臭が漂うくらい、個性が強く、彼のねらう構図にはつねに夜が感....
職工と微笑」より 著者:松永延造
哲カントのように独語した。おお何と云う好い器量の卵達であろう。ラフなブロマイト印画紙のような肌は、もう近在から出る地卵とそっくりであった。 軈て私は若い農夫の....
三四郎」より 著者:夏目漱石
うやく三四郎に返事をした。 「たびたび?」 「ええたびたび」とよし子は依然として画紙に向かっている。三四郎は、よし子が絵のつづきをかきだしてから、問答がたいへん....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
た。 「うまく出たようだ。ここにある」湯河原中佐が、クルクルと捲いてある細長い印画紙を机の上に、展げて見せた。 「ははァ、よく判りますね」と、帆村探偵はお茶の水....
銀座幽霊」より 著者:大阪圭吉
現像に夢中になっていると、不意に、直ぐ自分の横へ確かに置いた筈の赤い紙に包んだ印画紙が、どこかへ消えてしまって、すっかり面喰ってしまうことがよくありますね。びっ....
画の悲み」より 著者:国木田独歩
なそわそわして展覧室を出たり入ったりしている。自分もこの展覧会に出品するつもりで画紙一枚に大きく馬の頭を書いた。馬の顔を斜に見た処で、無論少年の手には余る画題で....
S岬西洋婦人絞殺事件」より 著者:夢野久作
れる若い西洋人と、日本人の顔と、その首から下に属する刺青とが各一枚|宛、美事な印画紙に焼付けられているのが発見された事であった。 その中でマリイ夫人の刺青の図....
什器破壊業事件」より 著者:海野十三
とんと奥へ開いた。そして一人の長身の紳士が、ぬっと立ち現れた。その手には写真の印画紙らしいものを二三枚もっているが、いま水から上げたばかりと見えて水滴がぽたぽた....
○○獣」より 著者:海野十三
はよく見えなかった。そこで三ちゃんは、水洗をいい加減にして急に乾かすと、それを印画紙にやきつけた。すると肉眼で見ていると同じ光景が、写真の面にあらわれた。 「あ....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
これを進物に副える習慣は、昔は厳重に守られていたが、次第に型ばかりとなってノシは画紙ばかり大きく、その中に幅|一分ばかりの本物をはさみ、或いはそれをも黄色の絵具....