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界線
「界線〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
界線の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「路上」より 著者:芥川竜之介
や、実際厳密な意味では、普通|正気《しょうき》で通っている人間と精神病患者との境
界線が、存外はっきりしていないのです。況《いわ》んやかの天才と称する連中《れんじ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
やく》の間に彼自身を語ってはいないであろうか? 所詮告白文学とその他の文学との境
界線は見かけほどはっきりはしていないのである。
人生
――石黒定....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
に帰った人のように、君の心はまだ夢ごこちで、芸術の世界と現実の世界との淡々しい境
界線をたどっているのだ。そして君は歩きつづける。 いつのまにか君は町に帰って例....
「麻雀殺人事件」より 著者:海野十三
包にして鉛筆で記号をつけた。彼は卓子の下から出ようとして、不図、みどりと松山の境
界線にあたる卓脚の蔭に落ちていた針のない鋲の頭を見付けた。彼は注意深くピンセット....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
ことは無いだろう」 「でも、左手に見えるのがシナガワ湾です。ずっと、海と陸との境
界線が見えるでしょう」 「すこし、早く来すぎたような気がする」大佐は、一寸、首を....
「武装せる市街」より 著者:黒島伝治
、親爺に向って降りかかった。『庄屋』は、門の用材に伐った松が、竹三郎の所持林の境
界線をはずれて、『庄屋』自身の山にあったものだと云い出した。 その松は、皮をむ....
「暗号の役割」より 著者:海野十三
始める。 「ここまでちょうど半分だ。これより前が百字。あとが百字。――こうして境
界線を入れてみると、いよいよこれは何かあるな」 クルマカンから始まってカンゼシ....
「恐竜島」より 著者:海野十三
は、いつの間にか、翼《つばさ》を大きくひろげていた。南西の方向は、雲と海面との境
界線が見えない。すっかり黒くぬりつぶされている。すうーっと日がかげった。黒雲はも....
「天馬」より 著者:金史良
などと、あられもないことを何度も云ってやった筈だのに。 わが京城は黄金通りを境
界線として、その以北が純然たる朝鮮人街である。長谷川町から黄金通りへ出、茶房リラ....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
った。したがって、有智と無智、真理と虚説、高貴と卑賤とのあいだの犯すべからざる境
界線は消え失せて、ただ無形の思想が空間にただよっているばかりとなってしまった。そ....
「虫喰い算大会」より 著者:海野十三
第十会場 ここがもう第十会場になります。 全三十会場の、ちょうど三分の一の境
界線に達したわけです。本会場をパスなされば、すなわち第十階選士です。 満々たる....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
が輩出した非常にめぐまれたところであった。独立戦争中は、イギリスとアメリカとの境
界線が、この近くを通っていたので、ここは略奪の修羅場となり、亡命者や、王党側の暴....
「明暗」より 著者:岡本かの子
はなかったのである。この処女地もまた暗黒の世界をそのままに黙ってかたく外界との境
界線を閉していたのかも知れなかった。 結婚は、異性の愛は、妻を得た歓喜は、一時....
「音楽界の迷信」より 著者:兼常清佐
より以上の仕事は決して出来得ない。私はこのお話で多少でも本当の事と迷信との間に境
界線が引けたとしたならば、些くも私が朝夕弾いているこの一台のピアノだけは、非常に....
「周防石城山神籠石探検記」より 著者:喜田貞吉
があって、境内がだんだん増してはいるが、なお往々本誌巻頭挿入の神護寺旧領地図の境
界線と神籠石の線とが一致している。神護寺の領地はすなわち石城神社の旧領地で、それ....