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「畏れ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

畏れの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
、つまりあなた方の仰っしゃる『自我の本体』又は高級の『自然霊』なのでございます。畏れ多くはございますが、我国の御守護神であらせられる邇々藝命様を始め奉り、邇々藝....
おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
御幣を担ぎ、そを信ずるものは実にこの故である。 僕は一方鬼神力に対しては大なる畏れを有っている。けれどもまた一方観音力の絶大なる加護を信ずる。この故に念々頭々....
画筆に生きる五十年」より 著者:上村松園
も、思いつづけて来たとはいえ、御恩命を拝してから二十一年の歳月を経たことは、誠に畏れ多く相すまぬ次第ではございますが、はからずも、その間、二十年の研究をこの絵に....
三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
地に恥じない公明正大の人であるかのような平気な顔をして私の前に現れた。これが神を畏れ罪を恥じて悔悛めた人であろう乎。 U氏もYの罪を免しつつもその態度にはマダ....
古事記」より 著者:太安万侶
いて御覽になると、八丈もある長い鰐になつて匐《は》いのたくつておりました。そこで畏れ驚いて遁げ退きなさいました。しかるにトヨタマ姫の命は窺見《のぞきみ》なさつた....
仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
盗はもちろん、猛獣毒蛇でさえ近寄れなかったと言い伝えられています。その際の名僧の畏れざる態度こそ一見消極的に見えますけれど、なかなか凡人に出来にくい沈勇というも....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
告げでござる。」 こう言って彼は爪の伸びた指先きでおどろの髪をかきあげながら、畏れ敬うように再び小坂部の顔を打ち仰いだ。その敬虔の態度がいよいよ小坂部の注意を....
女侠伝」より 著者:岡本綺堂
る。それだけに、相手にとっては幡随院長兵衛などより危険性が多いわけだ。侠客が世に畏れられるのはそこにある。崔を救った女も一種の女侠であることは、美人の繊手で捕吏....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
を手招きした。 「君は見たね」と、この人の性質とはまったく似合わないような、低い畏れたような調子で、彼は訊いた。 「いいえ、何も見ませんでした」 彼の頭は、ふ....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
者の習い、賭博にふけって家の銭を使い込んだので、兄たちにひどい目に逢わされるのを畏れて、どこへか姿をくらました。 彼はそれぎり音信不通であるので、母はしきりに....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は猫の爪のあとが残っているばかりでなく、恐らく猫の魂も残っているので、鼠の眷族も畏れて近寄らないのだろうという噂でした。昔はとかくにこんな怪談めいた噂が伝わった....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
臍より下は陽に逆いて、前方に影を落せり。神、この不思議を見ていたく驚き、アダムを畏れて自らが子となし給いしも、エヴは常の人と異ならざれば婢となし、さてエヴといと....
終戦前後」より 著者:織田作之助
行った。それと行きちがいに、また隣組から、今日の昼のニュースを聞けと言って来た。畏れ多い話だが、玉音は録音の技術がわるくて、拝聴するのが困難であったが、アナウン....
死者の書」より 著者:折口信夫
感泣した。 「南家には、惜しい子が、女になって生れたことよ」と仰せられた、と言う畏れ多い風聞が、暫らく貴族たちの間に、くり返された。其後十二年、南家の娘は、二十....
中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
月二十二日、隠岐島に崩御あらせられた。御寿六十。一般の歌人とひとつなみに記すのは畏れ多いことであるが、歴史的記述の途中だから、しばらく調子をかえずに進めよう。私....