畏れる[語句情報] »
畏れる
「畏れる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
畏れるの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「語られざる哲学」より 著者:三木清
もって生れた。幸福なことには、私は美しき芸術を感じ、正しき真理に驚き、よき行為を
畏れる心を恵まれていた。私の哲学はこの心から出発するであろう。そしてこの心が私を....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
私は今の世の多くの人々が私に話しかける心持ちの根拠の説明を迫るほど、他人の運命を
畏れる心を持っているとは信じない。それらの人々には私の用意はよけいな心遣いとも見....
「「或る女」についてのノート」より 著者:宮本百合子
うな通俗的な定形に従って解決していたのであろうか。作者は「或る女」の広告として「
畏れる事なく醜にも邪にもぶつかって見よう。その底には何があるか。若しその底に何も....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
の胸には立たず、 「すべての女の人は、男を畏《おそ》れますけれども、あなたは男を
畏れるということを知りませぬ、通例の場合では、女一人を男の前へ出すことは危険でご....
「世評と自分」より 著者:坂口安吾
って裁かれることは私の意とするところではない。私は「人間」によって裁かれることを
畏れるのみ。即ち、私自身によって裁かれることを。 私が如何なる作家であるか、私....
「おみな」より 著者:坂口安吾
友達に、食ってかかる激しさで喋っている。 「だからさ、モナリザの眼、聖母の乳房を
畏れるうちは、行路の代りには喜びが、悲しみの代りには自殺が、あるにすぎないと言う....
「日記」より 著者:宮本百合子
るのだろうか。自分達の生活に、感謝を捧げると共に、斯うやって置いて居られるものを
畏れる。 〔欄外に〕Aのペルシア文学概論、アカメニアン朝終り。夜散歩に出て、小....
「親鸞」より 著者:三木清
してはならぬと教えている。かかる迷信は仏教の否定するところである。念仏者は鬼神を
畏れることを要しない。「念仏者は無礙の一道なり。そのいはれいかんとならば、信心の....
「枯尾花」より 著者:関根黙庵
思っていると、当人の方でも予めその辺の消息を知り、放逐されると覚悟をすれば、何も
畏れる事は無いと度胸を極め、或夜師の坊の寝息を考え、本堂の橡の下に隠してある、例....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
れなどと、勿体ない」 相手の権之助が、何も知らずにいったにせよ、その曲解を甚だ
畏れるもののように、彼は、徒然の腹ごなしに箒など持っていたのではないことを弁明に....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
あるからである。 それと、自分の景仰する古人に対して、当然な、礼としても、私は
畏れる。 昭和十四年・仲春 於草思堂 英治生 屋上、屋を架す。という語がある。....