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畜
「畜〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
畜の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
ら、殺して飽きたらない。それを黙って見る実の母の、猪熊《いのくま》のばばもまた、
畜生より、無残なやつだ。こう思ったおれは、あの酔いどれのおやじの顔を見るたびに、....
「犬と笛」より 著者:芥川竜之介
急に三匹の犬が背中の毛を逆立《さかだ》てて、
「わん。わん。土蜘蛛《つちぐも》の
畜生め。」
「憎いやつだ。わん。わん。」
「わん。わん。わん。覚えていろ。わん。....
「十円札」より 著者:芥川竜之介
傍の行人《こうじん》である。その路傍の行人のために自己発展の機会を失うのは、――
畜生、この論理は危険である!
保吉は突然|身震《みぶる》いをしながら、クッショ....
「河童」より 著者:芥川竜之介
灰色を帯びていました。けれども今は体中すっかり緑いろに変わっているのです。僕は「
畜生!」とおお声をあげ、もう一度|河童《かっぱ》へ飛びかかりました。河童が逃げ出....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
るのを見た時には、不快そうに太い眉《まゆ》をひそめた。
「何だい、こいつは?――
畜生《ちくしょう》。あっちへ行け。」
陸軍主計《りくぐんしゅけい》の軍服を着た....
「葱」より 著者:芥川竜之介
う》とコルドヴァの杏竹桃《きょうちくとう》とを夢みている、お君さんの姿を想像――
畜生、悪意がない所か、うっかりしているとおれまでも、サンティマンタアルになり兼ね....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
こつ》を、二三度膝の上にこすりながら、
「彼奴等《きゃつら》は皆、揃いも揃った人
畜生《にんちくしょう》ばかりですな。一人として、武士の風上《かざかみ》にも置ける....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
保吉 ええ、そのうちに達雄は笑い出すのです。と思うとまた忌《いま》いましそうに「
畜生《ちくしょう》」などと怒鳴《どな》り出すのです。
主筆 ははあ、発狂したの....
「道祖問答」より 著者:芥川竜之介
ち》をあらためると、水晶の念珠を振って、苦々《にがにが》しげに叱りつけた。
「業
畜《ごうちく》、急々に退《の》き居ろう。」
すると、翁《おきな》は、黄いろい紙....
「白」より 著者:芥川竜之介
ちゃんは小径《こみち》の砂利《じゃり》を拾うと、力一ぱい白へ投げつけました。
「
畜生《ちくしょう》! まだ愚図愚図《ぐずぐず》しているな。これでもか? これでも....
「素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
牛馬を飼《か》いに来るものたちだと云う事は、彼等のまわりに草を食《は》んでいる家
畜を見ても明らかであった。殊にその一人の若者は、彼を崇拝する若者たちの中でも、ほ....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
生まれない結果、少しも迷惑をかけ合わないのである。それから女は妻となるや否や、家
畜の魂を宿す為に従順そのものに変るのである。それから子供は男女を問わず、両親の意....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
れはあの一瞬間、康頼《やすより》にも負けぬ大嗔恚《だいしんい》を起した。少将は人
畜生《じんちくしょう》じゃ。康頼もそれを見ているのは、仏弟子《ぶつでし》の所業《....
「三つの宝」より 著者:芥川竜之介
第一の盗人 よしよし、ではこのマントルはおれが貰って置こう。 第二の盗人 こん
畜生! 貴様なぞに渡してたまるものか。 第一の盗人 よくもおれを撲ったな。――お....
「杜子春」より 著者:芥川竜之介
、暫く思案に暮れていましたが、やがて何か思いついたと見えて、 「この男の父母は、
畜生道に落ちている筈だから、早速ここへ引き立てて来い」と、一匹の鬼に言いつけまし....