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「畜犬〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

畜犬の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
畜犬」より 著者:太宰治
《ようしゃ》なく酷刑《こっけい》に処すべきである。昨秋、友人の遭難を聞いて、私の畜犬に対する日ごろの憎悪は、その極点に達した。青い焔《ほのお》が燃え上るほどの、....
社会時評」より 著者:戸坂潤
ば当然、野犬はなるべく少ない方が望ましいわけである。そのための一つの対策として、畜犬税を半分にすれば野犬はそれだけ飼犬になって、数が減るだろうと博士は云っている....
白金之絵図」より 著者:泉鏡花
の広前で、いまお町が立った背後に、 此の一廓、富士見稲荷鎮守の地につき、家々の畜犬堅く無用たるべきもの也。地主。 と記した制札が見えよう。それからは家続きで....
クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
こういうところへはどう行きますかと、スクルージに道筋を訊ねた者はなかった。盲人の畜犬ですら、彼を知っているらしく、彼がやって来るのを見ると、その飼主を戸口の中や....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
そこで、この屋敷に相当|逞《たくま》しい犬が飼育されていることもわかり、その畜犬が物に触れて、いま声を立てたのだということもわかりました。犬が物に感じたとい....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
のは、不破の関守氏であります。それを見て兵馬が、 「御当家の御飼養と覚しき見事な畜犬が、路傍に去来しておりましたから、引連れて参りましたが」 「それは、それは」....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
せしむる。富裕なる青年は、多くのはなやかな野卑な楽しみを持っている。競馬、狩猟、畜犬、煙草《たばこ》、カルタ、美食、その他。すべて魂の高尚美妙な方面を犠牲に供す....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
決して人間の方の品質向上改良とは云っとりませんな。 私は議会とやらへ提出中の「畜犬競技法案」の目的として向上改良というのを新聞でよんだ時に、日頃ウチの日本犬の....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
た。 搗てて加えて哈爾賓へ着く草々詰らぬ奇禍を買って拘留された。当時哈爾賓では畜犬|箝口令が布かれ、箝口せざる犬は野犬と見做されて撲殺された。然るに徳永商店で....