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略伝
「略伝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
略伝の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「盲人独笑」より 著者:太宰治
々から少しずつ無断盗用して、あやうく、纏《まと》めた故葛原勾当の極めて大ざっぱな
略伝である。その人と為《な》りに就いての、私一個人の偽らぬ感想は、わざと避けた。....
「新生」より 著者:島崎藤村
蒸々と熱い日あたりは三人の行く先にあった。牧師が説教台の上で読んだ亡い学友の
略伝――四十五年の人の一生――互にそのことを語り合いながら、城下らしい地勢の残っ....
「鈍・根・録」より 著者:宮本百合子
不図、自分が思わず耳にとめた咳ばらいをして、 「ああ、神官さんに葭江《よしえ》の
略伝のようなものをやらなければならんが、お前一寸書いてやってくれないか。その中へ....
「婦人と文学」より 著者:宮本百合子
いた小説が、この時代に開花しはじめたについて、どんな内部の展開が経過されたのか、
略伝に記されているとおり、外遊が薬となって利いたという点もあるにちがいない。ひろ....
「沈黙の塔」より 著者:森鴎外
* * * 新聞に殺された人達の
略伝が出ていて、誰は何を読んだ、誰は何を翻訳したと、一々「危険なる洋書」の名を挙....
「純粋経済学要論」より 著者:手塚寿郎
必要な場合のほか、大部分直接法を用いることとした。 レオン・ワルラスの
略伝 レオン・ワルラス(〔Marie-Esprit-Le'on Walras〕....
「和算の社会的・芸術的特性について」より 著者:三上義夫
ではあるまい。光由は肥後侯細川忠利に聘せられて算術を教授したことがあり、没後には
略伝を加賀候へ書いて差し出したことがあって加賀候との関係も思われるのであり、諸大....
「痀女抄録」より 著者:矢田津世子
自分で抱えて行った。 わたくしの手元にある最近の婦人録に、声楽家奥住龍子女史の
略伝がこんなふうにのっている。 ソプラノ、明治音楽学園講師、昭英音楽学校講師、....
「十九の秋」より 著者:永井荷風
、大阪で病死した。遺稿『煮薬漫抄』の初めに詩人|小野湖山《おのこざん》のつくった
略伝が載っている。 毎年庭の梅の散りかける頃になると、客間の床には、きまって何....
「向嶋」より 著者:永井荷風
う。慊堂は昌平黌《しょうへいこう》の教授で弘化元年に歿した事は識者の知る所。その
略伝の如きはここに言わない。 隅田川を書するに江戸の文人は多く墨水または墨江の....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、初めてその人の別号がわかったわけだが、同時に井川氏の手紙には、簡略ながら東寔の
略伝を何かから索いて親切に書き添えてくれた。 東寔愚堂国師、天正五年四月八日、濃....