略字[語句情報] »
略字
「略字〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
略字の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高島異誌」より 著者:国枝史郎
う意義でござるよ。つまり文〆と書くべきを略して此様に書き申す」 「ははあ、文〆の
略字かの。如何様、是は尤じゃ」 「何んと古義通ではござらぬかな」 「天晴古義通、....
「街」より 著者:宮本百合子
て、マリーナに与えた。 「ああどうも有難う。――この頃の新聞は電報みたいですね、
略字で端から端まで一杯だ」 マリーナは、それを拡げた。ダーリヤは、ゆるやかな紅....
「梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
ることもあった。最初は面喰ったが後には慣れて来た。 翁が書いてくれた小謡本には
略字や変体仮名が多いので、習って帰ると直ぐに朱で仮名を附けたものであったが、翁は....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
たほうがいいでしょう。』 これが私の妻を噴き出させた。彼女はH・Pとロココ風に
略字のつながった銀の匙で私の手の甲の静脈を叩きながら、古代ヘブライ語で私をたしな....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
は侯爵の冠章だった。七文字は Laubespine(ローベスピーヌ)という女名の
略字だった。一同は眼前のその布片がマラーの柩布《ひつぎぎれ》の一片であることを見....
「独房」より 著者:小林多喜二
処から手に入れるものか白墨で「共」という字や、中途半端な「※や、K・P(共産党の
略字)という字が幾つも書かれている。看守が見付け次第それを消して廻わるのだが、次....
「奇巌城」より 著者:菊池寛
かなかった。 「ごらんなさい。」とボートルレはいった。「彼らが手紙をやった宛名の
略字に何とありますか、A・L・Nすなわちアルセーヌの一番初めの文字と、ルパンの名....
「学校教育における図書館の利用」より 著者:佐野友三郎
いて書籍の物質的構造と少年地名人名辞典の使用法を、綴字科において辞書につき発音、
略字、綴字、熟語、音節法を授け、 第六学年地理科において前学年の復習と共に地図....
「植物知識」より 著者:牧野富太郎
学名中にある var. はラテン語 varietas(英語の variety)の
略字で、変種ということである。 このリンドウ属(Gentiana)には、わが邦....
「国号の由来」より 著者:喜田貞吉
なっているが、その文に「漢委奴国王」とある。ここに「委」は言うまでもなく「倭」の
略字で、「漢の倭の奴国王」と読むべきである。この他に倭の面土国王交通の事も、また....
「間人考」より 著者:喜田貞吉
駆使に当って道を行くに通例杖を用いるから起ったことで、丈部の「丈」は勿論「杖」の
略字である。その駆使部は一つの部曲をなして、丈部首或いは杖部造等によって統率され....