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番場
「番場〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
番場の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「業平文治漂流奇談」より 著者:三遊亭円朝
お頼み申します/\」 男「オヽイ」 と返事をして台所の方から来たのは、本所の
番場で森松《もりまつ》と云う賭博兇状持《ばくちきょうじょうもち》で、畳の上では生....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、それから妾奉公や、いろいろのことをやっていたんです。何でも雪のふる日に、本所の
番場辺へ行く途中、多田の薬師の前で俄かに癪が起って悩んでいるところへ、虚無僧の石....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
わけにも行きません。わたくしの子分の多吉という奴が、七月十一日のゆう方に、本所の
番場まで中元の砂糖袋をさげて行って、その帰りに両国の方へむかって大川端をぶらぶら....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
商売をつづけて行くのはむずかしいというので、お六は思い切って店を閉めた。品川の南
番場の辺に身寄りの者が住んでいるので、そこへ引っ越して小さい世帯を持つことにした....
「渋江抽斎」より 著者:森鴎外
ろうというあてもないので、うろうろしているのを、日蓮宗の僧|日明が見附けて、本所
番場町の妙源寺へ連れて帰って、数月間|留めて置いた。そして世話をして佐藤一斎の家....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
伊増《います》の明神とかいって、古来相当にうたわれないところではなかったけれど、
番場《ばんば》、醒《さめ》ヶ井《い》、柏原――不破の関屋は荒れ果てて、という王朝....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
守山、野洲《やす》、近江八幡から安土、能登川、彦根、磨針《すりはり》峠を越えて、
番場、醒《さめ》ヶ井《い》、柏原――それから左へ、海道筋をそれて見上げたところの....
「松の操美人の生埋」より 著者:三遊亭円朝
/\致して居りますから、海禪坊主が見兼て山三郎の側へ参りまして、 海「誠に暫く、
番場の地蔵堂に居りました海禪で、お見忘れでしょうが今は真堀の定蓮寺の留守居で、雁....
「ドナウ源流行」より 著者:斎藤茂吉
らぬも逢坂の、行きかう人は近江路や、夜をうねの野に啼く鶴も、子を思うかと哀なり。
番場、醒が井、柏原、不破の関屋は荒れはてて、ただ漏るものは秋の月。不破の関の板間....
「近藤勇と科学」より 著者:直木三十五
う》となく、繋《つな》がれていたが、すぐ一杯になって、次々に下って行った。 舟
番場の所には、槍が閃《ひらめ》いていて、大勢の人が、何か叫び乍ら、兵を押したり、....
「三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
質屋があって、其処の二階に私の村の寺の住職佐原|※応和尚が間借をして本山即ち近江
番場の蓮華寺のために奮闘していたものである。私は地図を書いてもらって徒歩で其処に....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
ある。
山県紋也の邸を出て、雉子町の通りを東南へ下れば、吹矢町、本物町、
番場町となって、神田川の河岸へ出る。――今日の地理とはだいぶ違う。その区域に立っ....
「虎」より 著者:岡本綺堂
衛は浅草の山谷に住んでいて、ことし五十の独り者。友蔵は卅一、幸吉は廿六で、本所の
番場町、多田の薬師の近所の裏長屋に住んでいる。幸吉はまだ独り身だが、兄の友蔵には....
「怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
、あるいは香具師などが入込み、その賑わしさと云ったらないのであった。 源八郎は
番場宿の立場茶屋に入って、夕飯の前に一杯飲むことにした。客はほとんど満員の有様な....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
其処に休んでいた三、四人の鉱山の人夫と話し合っていた。立ち聞きした様子では何でも
番場島あたりに鉱山の派出所が新に建てられて、電話も其処まで通じているし、近く鉄索....