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番太
「番太〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
番太の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
まったのです。近所でも心配しているんですが、まだ判りません」 火の番はいわゆる
番太郎で、普通は自身番の隣りに住んで荒物屋などを開いているのであるが、この町の火....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
は、自身番の屋根の上に付いていて、火事があると店の男が半鐘を撞くか、または町内の
番太郎が撞くことになっていました。それですから半鐘になにかの間違いがあれば、さし....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
驚いていると、正兵衛は続けてささやいた。 「御承知でもありましょうが、この町内の
番太郎に要作というのが居ります。女房はお霜といいまして、夫婦ともに武州川越在の者....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
したね」 「ああ、神田の親分でしたか。店中に飛んでもないことが出来しまして……。
番太郎に云い付けて早速お届けはして置きましたが、まだ御検視が下りないので、うっか....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
たんですね」 「河童に逃げられました」と、親方は額の汗を拭いた。そこに居あわせた
番太郎も小さくなって俯向いた。 河童を取り逃がした事情はこうであった。さっき幸....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
距離もますます精密な方法で測定されるようになった。ケンタウル星座のアルファ星が一
番太陽に近いものとなっているが、それですら四・三光年の距離にある。シリウスも入れ....
「江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
ったのが、戦争の前後は世の中が物騒なので、町々の木戸を閉したのでしたが、木戸番は
番太郎といって木戸傍の小屋で、荒物や糊など売っていたのが、御維新後番兵というもの....
「火星兵団」より 著者:海野十三
るじゃろう。そうして、やがて地球に衝突する一週間ぐらい前になると、モロー彗星の一
番太いところは満月ぐらいの大きさになるじゃろう。そのころには、人間のなかで、気の....
「東京要塞」より 著者:海野十三
真で見たが、高さが五十メートルもあるというから、とてもでっかいものだよ。塔下の一
番太いところの直径が二メートル近くもあるそうだからね」 「ほほう、そうか。たいへ....
「茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
蛛の巣を拡げている、この鳥居の向うの隅、以前|医師の邸の裏門のあった処に、むかし
番太郎と言って、町内の走り使人、斎、非時の振廻り、香奠がえしの配歩行き、秋の夜番....
「黒百合」より 著者:泉鏡花
った突当りの貧乏長家に育って、納豆を食い、水を飲み、夜はお稲荷さんの声を聞いて、
番太の菓子を噛った江戸児である。 母親と祖父とがあって、はじめは、湯島三丁目に....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
了いました。 最う一つおかしいのは肉体と幽体との間に紐がついて居ることで、一|
番太いのが腹と腹とを繋ぐ白い紐で、それは丁度小指位の太さでございます。頭部の方に....
「黄八丈の小袖」より 著者:岡本綺堂
寒い夕靄の色が川下の方から遡るように拡がって来た。水は音もなく静かに流れていた。
番太郎が七つ半(午後五時)の析を打って来たのに驚かされてお菊は慌てて内へ入った。....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
。 御意でござります。 どこまで始末に了えねえか数が知れねえ。可いや、地尻の
番太と手前とは、己が芥子坊主の時分から居てつきの厄介者だ。当もねえのに、毎日研物....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
て始めて、法王の招待によってこの位に就かれるのです。けれども屠者、鍛冶屋、猟師、
番太の子供はその位に就くことはもちろん出来ない。普通人民の子供でありさえすれば、....