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異にする
「異にする〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
異にするの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「久保田万太郎氏」より 著者:芥川竜之介
田君の主人公も、常にこの頑固さ加減を失う能わず。これ又チエホフの主人公と、面目を
異にする所以なり。久保田君と君の主人公とは、撓めんと欲すれば撓むることを得れども....
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
、そのほかにも異本がない訳ではない。現に予が所蔵の古写本の如きは、流布本と内容を
異にする個所が多少ある。
中でも同書の第三段は、悪魔の起源を論じた一章であるが....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
教義教条が、次第に築き上げらるる筈ではないか。 われ等の態度は、全然これと選を
異にする。われ等は、バイブルが人間界に漏らされたる、啓示の集録であることを認め、....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
て墜落するものとしても、ローシュ(Roche)が証明したように、太陽からの距離を
異にする各部分に及ぼす重力の作用の不同なために、たとえば太陽近くまで来るかのビエ....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
る徹底せる見解を欠いていた。欧州大戦は既にナポレオン、モルトケ時代の戦争と性質を
異にするに至った事を認識しなかった事が、第一次欧州大戦に於けるドイツ潰滅の一因と....
「おばけずきのいわれ少々と処女作」より 著者:泉鏡花
て、そこに安心の臍を定めるという世にいわゆる学者、宗教家達とは自らその信仰状態を
異にする気の毒さはいう迄もない。 僕はかの観音経を読誦するに、「彼の観音力を念....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
。調子もおかしく、その蝙蝠傘を脇挟んだ様子、朝夕立入る在来の男女とは、太く行方を
異にする、案ずるに蓋し北海道あたりから先生の名を慕って来た者だろうと、取次は瞶め....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
もとより同じからず。これ、なんの理によるや。けだし、かくのごとく宗派および組織を
異にするは、その国の独立上必要なる理由あるによる。 これによりてこれをみるに、....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
により、メトロポリタンホテルにて晩餐をともにす。料理はスペイン式にして、多少趣を
異にするところあり。しかして建築はフィリピン式なり。夜九時、杉村、八木両氏と相伴....
「妖怪学」より 著者:井上円了
の説明は、身心二元の関係を知り、心元は全く無形にして、有形の肉身と全くその性質を
異にすることを知り、物心のほかに一種霊妙の神体ありて物心二者を支配するものと信じ....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
に書かんと欲して忘れたるものを、口に発して想出することあり。これ、ややその性質を
異にするところあるも、また一時の記憶に漏れたるものの不覚筋動となりて現ずるものな....
「明治哲学界の回顧」より 著者:井上哲次郎
必要とするのである。それゆえにわが国の子弟を教育するにただちにわが国と境遇事情を
異にする欧米の方法をもってすべきではない。わが国においてはどこまでも伝統的の日本....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
のものが素人よりは勝っているというが結論であるから、女の看方について根本の立場を
異にする私には一々承服する事が出来なかった。が、議論はともあれ、初めは微酔気味で....
「奴隷根性論」より 著者:大杉栄
ができた。上下の階級ができた。そして各個人の属する社会的地位によって、その道徳を
異にするのことが始まった。 二 勝利者が敗北者の上に有する権利は絶対無....
「茶の本」より 著者:岡倉覚三
シナはその思想、信仰が北方の同胞と異なること、ラテン民族がチュートン民族とこれを
異にすると同様である。古代交通が今日よりもなおいっそう困難であった時代、特に封建....