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異父
「異父〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
異父の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
る三十後家は立たない勢《せい》か、一条大蔵卿長成に嫁して生んだ侍従良成てふがその
異父兄義経と安否を共にすべく同行した事見え、『曾我物語』には曾我兄弟の母が兄弟の....
「私の貞操観」より 著者:与謝野晶子
られる。 前代においては甲の男に掠奪せられ、また乙丙丁の男に掠奪せられて多くの
異父の子女を育てた。女がこの時代には、「家」という城壁に拠って男子に対抗すること....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
の二条城の与力を勤めて、その子の与左衛門頼綱というが久松家の先祖で徳川家康公とは
異父同母の弟たる松平隠岐守定勝公に桑名で仕える事になった。そして松山へ転封さるる....
「源氏物語」より 著者:紫式部
流さんことをこそ思へ と詠まれもした。母も恋しかった。平生は思い出すこともない
異父の弟妹の醜い顔をした人たちも恋しかった。二条の院の女王を思い出してみても、恋....
「源氏物語」より 著者:紫式部
を宮も飽き足らず思召したことであろうと哀れに思われて、母の身分がよろしくなくて、
異父の弟などが幾人も立ち合ってなどとあとに言われることを避けて急いでしたのであろ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
あるので叡山へも時々行く大将であったから、そこの帰りに横川へ寄ろうと思い、浮舟の
異父弟をも供の中へ入れて行った。母とか弟とかそうした人たちにさえすぐには知らすこ....
「源氏物語」より 著者:紫式部
あせりだしたことに見られて恥ずかしいと思い、それではと言って帰ろうとした。姫君の
異父弟は供の中にいた。他の兄弟よりも美しいその子を大将は近くへ呼んで、 「これが....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
二十八歳、『千載集』奏覧の翌年であった。彼に並ぶ家隆もいたし、年上の寂蓮もいた。
異父兄で一代の画伯|隆信もいた。歌の上には新しい傾向が動きつつあった。この傾向が....
「夢幻泡影」より 著者:外村繁
であった。 三 妻が亡くなったという電報を見て、駆けつけて来た荏田の栄子(妻の
異父妹)が、いきなりこんな話をした。 妻の実母が、夜半、私と妻が訪ねて来た夢を....