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「異聞〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

異聞の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
趣味の遺伝」より 著者:夏目漱石
《やり》の名人でね」 槍などは下手《へた》でも構わん。昔《むか》し藩中に起った異聞奇譚《いぶんきだん》を、老耄《ろうもう》せずに覚えていてくれればいいのである....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
成して、『閲微草堂筆記』の名を冠らせたのでありまして、実に一千二百八十二種の奇事異聞を蒐録してあるのですから、とても一朝一|夕に説き尽くされるわけのものではあり....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
いうような役割でございますが、これも唐に劣らない大役でございます。就いてはまず『異聞総録』を土台にいたしまして、それから他の小説のお話を少々ばかり紹介いたしたい....
十二支考」より 著者:南方熊楠
一切が、既に変り移ってしまったから、彼らが常事と心得た事も、吾輩に取っては稀代の異聞としか想われぬに因る。 一九〇三―四年の間、グリーンランドのエスキモ人の中....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
《てんまつ》を聞きただし、さぐりを入れて歩いてみると、岩切というところで、一つの異聞をしっかりと聞きとめました。 ここの立場《たてば》で――ほんのたった今、大....
酒渇記」より 著者:佐藤垢石
した類の酒が市中を横行したに違いない。 やはり、文政頃の酒価と酒の質について『異聞雑考』の記すところでは――味噌は甲午の夏五月より、金一両二十貫四百目になりぬ....
随筆 寄席風俗」より 著者:正岡容
白い煙が、人知れず嗚咽しているこったろう。南無桂才賀頓生菩薩! 百面相異聞 湊家小亀といえば、暮春の空に凌雲閣の赤煉瓦、燦爛《さんらん》と映えたりし....
遠野の奇聞」より 著者:泉鏡花
お飽くことを知らず。この書は、陸中国|上閉伊郡に遠野郷とて、山深き幽僻地の、伝説異聞怪談を、土地の人の談話したるを、氏が筆にて活かし描けるなり。あえて活かし描け....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
僧尼の気風を知るには『日本霊異記』に越すものはない。その物語るところは多く天平の異聞であるが、文芸としては弘仁の特性を現わしている。そのなかから天平を透見するの....
古事記」より 著者:武田祐吉
立の説話として傳播し、古事記にも採擇されるに至つたようである。また一方には、奇事異聞ふうな説話があつて、これも興味が寄せられるままに採擇されている。 以上、採....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
だ。小倉碑文、二天記、地誌類のうちの一部の記事あたりが原書で、あとはそれに後人の異聞や伝説が附加されているに過ぎないのである。伝写本から活字の近刊書にいたるまで....
山の人生」より 著者:柳田国男
の代りに五十人百人力の力量を授けられたという例も多かったことが、佐々木君の『東奥異聞』などには見えている。『今昔物語』以来の多くの実例では、ウブメに限らず道の神....