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異説
「異説〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
異説の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「伝吉の敵打ち」より 著者:芥川竜之介
をしていた剣客《けんかく》である。もっともこの「ふとしたこと」には二つ三《み》つ
異説のない訣《わけ》でもない。
まず田代玄甫《たしろげんぽ》の書いた「旅硯《た....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
え。あれは体に傷をつけては二百|両《りょう》にならねえと思ったんです。」と大いに
異説を唱《とな》えていました。
半之丞の話はそれだけです。しかしわたしは昨日《....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
してその首や首のない屍体《したい》を発見した事実になると、さっき君が云った通り、
異説も決して少くない。そこも疑えば、疑える筈です。一方そう云う疑いがある所へ、君....
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
に、水戸君はワーナー先生と同様に、大西洋にゼムリヤ号事件の鍵があると主張して断然
異説をたてていた人です」 と、ホーテンスは博士に紹介した。 「それは愉快だ。で....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
の影響を受けながら変遷してきた宿命的経路を追跡してみるとこれらがいかにいろいろの
異説と闘ってきたかが分り、また一時はその生長を阻害されることがあっても、やがてま....
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
つとめたいと考えますが、かように私の御警告申上げることについてみなさんは、或いは
異説をおもちかと存じ、今度は充分御対論を願いたく尚警戒法について御心付の点をお話....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
るのだよ」と鍵盤の前で立ち止って、それを掌でグイと押し下げて云った。その行為は、
異説の所在を暗示しているのであった。
「このとおりだよ。鐘鳴器の演奏には、女性以....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
で。」とその男はラテン語まじりにいいました。「もっともお説にたいして、わたくしは
異説をさしはさむものであります。しかしながら、わたくしの批判はしばらく保留いたし....
「武士を夷ということの考」より 著者:喜田貞吉
しことは、「夷俘・俘囚の考」中においてこれを述べたり。このことにつきては、すでに
異説の発表せられたるものあり。『国学院雑誌』第二十巻第三号所載、斎藤美澄翁の駁文....
「くぐつ名義考」より 著者:喜田貞吉
から来たという説は、確かに拠あるものと云ってよい。 しからばこの説はもはや他の
異説を容るるの余地なきまでに動かし難いものであろうか。 今一つ安藤正次君によっ....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
輩は、時日の経過が早晩これを一般に諒解せしむべき機運を招来せん事を予期して、稀に
異説の発表があっても深く意に介する事なく、余輩にとってむしろ余技とも見るべきこの....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
と同一の学問なりといい、一人は歴史学に同じといい、あるいは地質学と同様なりという
異説相起こり申し候。この一例によりて、哲学の知識の程度いかんを見るを得べしと存じ....
「「エタ」名義考」より 著者:喜田貞吉
の発音からこれを「餌取」の転訛だと解したのは、むしろ公平であった。爾来時に或いは
異説を出したものも無いではないが、多くの学者は大抵この餌取説に一致している。 ....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
に重要な職務のあったことを認めるのである。またその名義については、自分にいささか
異説があって、その名義の考証からして、自分はさらに彼らの起原を観察し、またその職....
「四谷怪談異説」より 著者:岡本綺堂
存している以上、まったく根拠のないことでもないらしい。 それに就いて、こういう
異説がまた伝えられている。お岩稲荷はお岩その人を祀ったのではなくして、お岩が尊崇....