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疎通
「疎通〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
疎通の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「地球発狂事件」より 著者:海野十三
の際最も必要とするところは、如何なる方法により、かの怪人たちとわれわれとが意志の
疎通を図ることが出来るかという問題にある。この問題が解決しないかぎり、われわれが....
「春の潮」より 著者:伊藤左千夫
持ち替えてるが目にとまった。なつかしいという形のない心は、お互いのことばによって
疎通せらるる場合が多いが、それは尋常の場合に属することであろう。 今省作とおと....
「河明り」より 著者:岡本かの子
を離さない――男もいじらしそうに、娘の眼を柔かく見返していた。 社長もすべての
疎通を快く感ずるらしく、 「これで顔が揃った。まあ祝盃として一つ」などとはしゃい....
「量的と質的と統計的と」より 著者:寺田寅彦
く立ち枯れになりやすい理論に生命の水をそそぎ、行き詰まりになりやすい抽象に新しい
疎通孔をあけるには、やはりいろいろの実験が望ましい。それには行ない古したことの精....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
とか会計とかいう「純粋な役人」の系列が介在している場合はなおさら科学的方策の上下
疎通が困難になる道理である。 具体的に言うことができないのは遺憾であるが、自分....
「獄中消息」より 著者:大杉栄
わんので、彼の性行については何とも言えぬが、足下と彼との間にはまだ何となく意志の
疎通がないように思う。従来、足下は彼については、母からの悪口のみを聞いている。彼....
「病院風景」より 著者:寺田寅彦
てて、押したり放したり押したりまた放したりする。流し口の穴のつまったのをこうして
疎通させる工夫と見える。流しの鉛管をつまらせる事は日本人の特長であるらしい。 ....
「ラジオ雑感」より 著者:寺田寅彦
、何不足もない機械としか見えないであろう。これは求めるものと与えるものとの意志の
疎通せぬためである。此方ではツァイスの顕微鏡を要求しているのに露店で売っている虫....
「学位について」より 著者:寺田寅彦
を拾い出し掘り出す人が多くなる傾向がある。それがまた特に合議者間に平素から意思の
疎通を欠いでいるような場合だと、甲の持ち出す長所は乙の異議で疵がつき、乙の認める....
「自然現象の予報」より 著者:寺田寅彦
自然現象の科学的予報については、学者と世俗との間に意志の
疎通を欠くため、往々に種々の物議を醸す事あり。また個々の場合における予報の可能の....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
る。超ゆべきものを超えるには身を捨てて掛らねばならない。やがて塞がれた生命の流が
疎通する。かくて献身者は生命の流のしかもその中流に舟を浮べて、舟の漂い行くに任せ....
「戦争責任者の問題」より 著者:伊丹万作
後においても続出するでありましようし、その都度、いちいち正確に連絡をとつて意志を
疎通するということはとうてい望み得ないことが明らかですから、この際、あらためて集....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
らしいが、そういう深い実情は三枝家の方には分りようもなく、ついに双方の間に意思の
疎通を欠いたまま不縁となったことはまことに残念なことでありました。 私の師匠も....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
とはいいながら東京に定住して滅多に大阪へ行かなかったから、自然大阪本社との意志の
疎通を欠き、相互の間に面白からぬ感情の行違いを生じ、或時は断然辞職するとまで憤激....
「本州における蝦夷の末路」より 著者:喜田貞吉
、日本民族の仲間となることの幸福を解せずして、頑強に反抗を試みたり、或いは意志の
疎通を欠いたが為に、暴動を起して害を良民に加えたりする様な事もありますから、ここ....