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疲
「疲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
疲の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
えないんだよ。」
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メリヤス屋の露店を後ろにした、
疲れたらしい少年の上半身《じょうはんしん》。少年は涙を流しはじめる。が、やっと気....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
》っていた。それは Liebknecht の追憶録の英訳本だった。が、重吉は通夜
疲れの為にうとうと居睡《いねむ》りをしていなければ、窓の外の新開町を眺め、「この....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
なく眠ることが出来たならば、どんなに悦《よろこ》ばしいことであろう。自分は生活に
疲れているばかりではない。何十年来、絶え間ない創作の苦しみにも、
疲れている。……....
「影」より 著者:芥川竜之介
気でないと、心丈夫でございますけれども――」
「それでも私の病気はね、ただ神経が
疲れているのだって、今日も山内《やまのうち》先生がそうおっしゃったわ。二三日よく....
「河童」より 著者:芥川竜之介
ニヨンの歌』の剽窃《ひょうせつ》ですよ。するとトック君の自殺したのは詩人としても
疲れていたのですね。」
そこへ偶然自動車を乗りつけたのはあの音楽家のクラバック....
「彼 第二」より 著者:芥川竜之介
げも桃花心木《マホガニイ》のテエブルや椅子《いす》に映《うつ》っていた。僕は妙に
疲労しながら、当然僕等の間《あいだ》に起る愛蘭土《アイルランド》の作家たちの話を....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
しそうな声を出す事もあった。
お蓮は彼を送り出すと、ほとんど毎夜の事ながら、気
疲れを感ぜずにはいられなかった。と同時にまた独りになった事が、多少は寂しくも思わ....
「黒衣聖母」より 著者:芥川竜之介
るそうです。その内に祖母は病気の孫がすやすや眠り出したのを見て、自分も連夜の看病
疲れをしばらく休める心算《つもり》だったのでしょう。病間《びょうま》の隣へ床《と....
「蜘蛛の糸」より 著者:芥川竜之介
います。これはここへ落ちて来るほどの人間は、もうさまざまな地獄の責苦《せめく》に
疲れはてて、泣声を出す力さえなくなっているのでございましょう。ですからさすが大泥....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
勤め先から四時二十分着の上り列車に乗った。何でもかすかな記憶によれば、調べ仕事に
疲れていたせいか、汽車の中でもふだんのように本を読みなどはしなかったらしい。ただ....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
っぱりチブスで?」
「チブスじゃないです。医者は何とか言っていたですが、まあ看病
疲れですな。」
ちょうどその時我々は郵便局の前に出ていました。小さい日本建《に....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
るのを感じていた。
「莫迦《ばか》だね。」
母はかすかに呟《つぶや》いたまま、
疲れたようにまた眼をつぶった。
顔を赤くした洋一は、看護婦の見る眼を恥じながら....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
ることもあった。だが私は、整頓するということを考えただけで、精神的にも肉体的にも
疲労を感じてしまうので、私にはこの厭わしい仕事に手をつける勇気がなかったのである....
「初雪」より 著者:秋田滋
る空いたベンチのところまで歩いて行った。ほんの二十歩ばかり歩いただけなのに、もう
疲れてしまったらしい、喘ぐような息遣いをしながら、そのベンチに腰を下ろした。蒼ざ....
「寡婦」より 著者:秋田滋
人たちの羅紗服には雨が透っていた。彼らはこうして、毎日夕がたになると、身心ともに
疲れはてて館へ帰って来るのだった。 晩餐をすますと、彼らは、広間に集って、たい....