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「疾呼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

疾呼の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
星座」より 著者:有島武郎
な田舎にはいないと言うただけじゃないか。なるほど貴様は社会主義労働運動の急を大声疾呼《たいせいしっこ》したさ。けれども、貴様の大声疾呼の後ろはからっぽだったじゃ....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
念《かたみ》なり。白糸は懐に手を差し入れつつ、頭《かしら》を傾けたり。 良心は疾呼《しっこ》して渠を責めぬ。悪意は踴躍《ゆうやく》して渠を励ませり。渠は疾呼の....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
で、生きながら悪の権化と化し、世を呪い人を罵り蒼白な顔に爛々たる眼を輝かし、大声疾呼して見る人をして慄然たらしめたと云う、世にも稀な世にも恐ろしい彼の半生の出発....
李陵」より 著者:中島敦
。 翌日、李陵《りりょう》韓延年《かんえんねん》速《すみや》かに降《くだ》れと疾呼《しっこ》しつつ、胡軍の最精鋭は、黄白の幟《し》を目ざして襲いかかった。その....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
しか感じない程度の新発見に過ぎないのだ。 吾輩が「心理遺伝」の恐しい事を、大声疾呼して主唱する所以の第一は、それが斯様にして精神病者に現われるばかりでない。普....
梅津只円翁伝」より 著者:杉山萠円
っている。観世流は上懸で声の出所が違うのだから節も違わなければならぬ」 と大声疾呼して大いに上懸式の謡い方を鼓吹した一事を以てしても十分に察せられるであろう。....
丹下左膳」より 著者:林不忘
えと知っての挑戦であろう」 太い眉がひくひくとすると、忠相は低く足もとの大作を疾呼《しっこ》した。 「よし! いけッ! 手をかしてやれ、斬り伏せてもかまわぬ」....
役人の頭」より 著者:末弘厳太郎
、役人が「伝家のさび刀」をかつぎだして、われこそは「思想の善導者」である、と大声疾呼したところで、誰かまじめにこれを受け取る者があろう。この際役人もまた人間の間....
太陽系統の滅亡」より 著者:木村小舟
を演壇から撃退して仕舞った。 するとさらにこれに代って立ち現れたる一人は、大声疾呼「驚くなかれ諸君よ」の冒頭を以て、まず聴衆の鼓膜を破ったのである、彼は狂せん....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
それは大きな間違いであって、馬鈴薯はけっしてジャガタライモではないぞと今日大声で疾呼し喝破したのは私であったが、しかし蘭山がジャガタライモを馬鈴薯だといった後五....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
崩壊によって一九一八年西方に大攻勢を試みたルーデンドルフはこれを殲滅戦略の断行と疾呼する。その軍事行為の一節を殲滅戦略と云い得るにせよ、ルーデンドルフにはあの戦....