疾患[語句情報] »
疾患
「疾患〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
疾患の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十八時の音楽浴」より 著者:海野十三
のために発狂せる者、発狂に近い者、わずか一日のうちに体重を二十%減らした者、内臓
疾患が爆発的に重くなって斃れた者などが続出した事実を、遺憾ながら信じなければなら....
「アッシャー家の崩壊」より 著者:佐々木直次郎
のであった。その筆蹟《ひっせき》は明らかに神経の興奮をあらわしていた。急性の体の
疾患のこと――苦しい心の病のこと――彼のもっとも親しい、そして実にただ一人の友で....
「赤外線男」より 著者:海野十三
は赤が見えなくて、赤い日の丸も青い日の丸としか感じない人達がいる。それは視神経の
疾患で、生れつきのものが多い。ひどいのになると、七つの色のどれもが色として見えず....
「柿色の紙風船」より 著者:海野十三
く独房の中へ持ち込むより外に、いい手はなかった。 こんな風で、私の肉ポケットの
疾患は、更に悪化したのだった。ラジウムも適当なる時間を限って患部に当てれば、吃驚....
「早すぎる埋葬」より 著者:佐々木直次郎
病癖をべつにしては、私の健康は一般にいいように見えた。また私は自分が一つの大きな
疾患にかかっているとはぜんぜん考えることができなかった、――ただ私の普通の睡眠の....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
も思うが、医家で風というのは其義が甚だ多くて、頭風といえば頭痛、驚風といえば神経
疾患、中風といえば脳溢血《のういっけつ》其他からの不仁の病、痛風はリウマチス、猶....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
頭痛が絶えずしており、微熱すら伴っていた。医師の診断をうけた私は、急性の軽い胸部
疾患であることを知った。私は会社を辞することを命ぜられた。三カ月は療養せねばなら....
「肝臓先生」より 著者:坂口安吾
医師としての良心を証して余りあるものであります。戦争以来、特に最近年に至って肝臓
疾患が激増しつつあるのは事実であり、今や我々は、診療に当って、尿や便を検査すると....
「わが精神の周囲」より 著者:坂口安吾
ものである。専門医にまかせたところで、所詮は再発する以外に仕方がない。 内臓の
疾患などは、その知識のない患者にとって如何とも施す術がないけれども、精神の最上の....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
木は思った。 「つまりケイレンだな。病原不明のゼンソクみたいな、精神的アレルギー
疾患なのさ」 人間は――すくなくとも彼自身は、年をとると、益々迷いが深くなるし....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
こない。(あんまり、あたりまえすぎるかな?) つまり、精神病というものは、内臓
疾患のような必然的な病気じゃなくて、他とのマサツや、そこから脱しがたい関係があっ....
「光は影を」より 著者:岸田国士
とかいう自覚症状はないらしいが、それで微熱がとれないとすると、僕の想像では呼吸器
疾患とにらんでいますが、若しそうなら、そんな病院でグズグズしているより、ちやんと....
「子をつれて」より 著者:葛西善蔵
はKの不道徳だと云って、Kを非難し始めたのであった。「小田のようなのは、つまり悪
疾患者見たいなもので、それもある篤志な医師などに取っては多少の興味ある活物である....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
策上最も急務である。これまでのいわゆる哲学や宗教や道徳や法律は皆この根本の人間の
疾患に立到らない空理空文である。もしこの精神的欠陥に対する心理療法が完成したなら....
「「特殊部落研究号」発行の辞」より 著者:喜田貞吉
疑いを容れざるところに候う。何人か好んで貧困と汚穢とに堪え、トラホームと頭瘡との
疾患を忍び、下劣なる品性に甘んじ、忌むべき犯罪をあえてする者これ有り候わんや。こ....