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病
「病〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
病の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
い。お父さんを見付《みつけ》るには目金をかけるのに限りますからね。」
「僕の目は
病気ではないよ。」
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斜めに見た造花屋《ぞうかや》....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
を折り柳に攀《よ》じ、――」
「莫迦《ばか》をいえ。僕があの女に会ったのは、大学
病院へやって来た時に、若槻にもちょいと頼まれていたから、便宜を図ってやっただけな....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
の主《しゅう》思いの若党の眼に涙を催させるのが常であった。しかし彼等は二人とも、
病さえ静に養うに堪えない求馬の寂しさには気がつかなかった。
やがて寛文十年の春....
「お時儀」より 著者:芥川竜之介
》に、何か常識を超越した、莫迦莫迦《ばかばか》しいことをしはしないかと云う、妙に
病的な不安である。昔、ジァン・リシュパンは通りがかりのサラア・ベルナアルへ傍若無....
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
、今し方。――お母さんにも困りましたね。」
「困ったねえ、私は何も名のつくような
病気じゃないと思っていたんだよ。」
洋一は長火鉢の向うに、いやいや落着かない膝....
「おしの」より 著者:芥川竜之介
のでございます。実はわたくしの倅《せがれ》、新之丞《しんのじょう》と申すものが大
病なのでございますが……」
女はちょいと云い澱《よど》んだ後《のち》、今度は朗....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
亡人《びぼうじん》常子にいずれも深い同情を表《ひょう》した。
同仁《どうじん》
病院長|山井博士《やまいはかせ》の診断《しんだん》に従えば、半三郎の死因は脳溢血....
「飯田蛇笏」より 著者:芥川竜之介
っと蛇笏を忘れていた。 その内に僕も作句をはじめた。すると或時歳時記の中に「死
病得て爪美しき火桶かな」と云う蛇笏の句を発見した。この句は蛇笏に対する評価を一変....
「江口渙氏の事」より 著者:芥川竜之介
影に富んだ性格の所有者だ。愛憎の動き方なぞも、一本気な所はあるが、その上にまだ殆
病的な執拗さが潜んでいる。それは江口自身不快でなければ、近代的と云う語で形容して....
「狂女」より 著者:秋田滋
最初の幾日かのあいだは何ごともなく過ぎた。その将校には、前もってこの家の主婦が
病気で隣室に寝ていることが耳に入れてあったので、彼のほうでも、そのことは別に気に....
「ある自殺者の手記」より 著者:秋田滋
好く消化れれば物がたくさん食えもする(何と云ってもこれが人間最大の幸福なのだ。)
病弱な胃の腑は人間を駆って懐疑思想に導く。無信仰に誘う。人間の心のなかに暗い思想....
「初雪」より 著者:秋田滋
が含まれていることに気がついたので、彼女はそのまま口をつぐんでしまった。彼女は臆
病で、内気な女だった。反抗心もなければ、強い意志も持っていなかった。 一月のこ....
「良夜」より 著者:饗庭篁村
しは、浅草三間町の深沢某なり。この人元よりの東京人にてある年越後へ稼ぎに来りしが
病に罹りて九死一生となり、路用も遣い果して難渋窮まりしを伯父が救いて全快させしう....
「ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
旧のごとくであったが、デビーの方ではもとのようにやさしく無かった。やがてデビーは
病気保養のため、イタリアに転地などをしておったが、五年の後|逝くなった。 一八....
「狂人日記」より 著者:秋田滋
にはなお多くの記事があるのだが、犯罪に関してはこれ以上記されてなかった。 精神
病専門の医者たちにこの書きものを見せたら、世の中には、自分はそれと気付かないでい....