病原[語句情報] »
病原
「病原〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
病原の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「皮膚と心」より 著者:太宰治
なるよりは、どれくらいましかわからない。女学校で、生理の時間にいろいろの皮膚病の
病原菌を教わり、私は全身むず痒く、その虫やバクテリヤの写真の載っている教科書のペ....
「蠅」より 著者:海野十三
に似ているといえば、おお、あいつだ」と帆村はサッと蒼ざめた。「いま大流行の奇病の
病原菌もマラリアに似ているというじゃないですか。最初はマラリアだと思ったので、マ....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
をぎっしりと埋めて、おそろしい蚊蚋の大群が群れているのです。マラリア、デング熱の
病原蚊、睡眠病の蠅、毒蚋、ナイフのような吻の大馬蠅の Tufwao ああ、その大....
「愚人の毒」より 著者:小酒井不木
ここにおいでになる片田博士にお願いして、亜砒酸中毒以外に何か未亡人の身体から別の
病原を発見することができはしないかと思い、その方面の綿密な検査をしてもらったので....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
くなった、と知らして来た。
安達君は余の発狂を見舞に来てくれたが、余は安達君の
病原に触るゝことが出来なかった。
記念の暁斎画譜は大切に蔵って居る。
....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
かつ窮して乱するは大丈夫の為《す》るを愧《はず》る所だ」 そうだそうだ、文三の
病原はお勢の心に在る。お勢の心一ツで進退去就を決しさえすればイサクサは無い。何故....
「猫の穴掘り」より 著者:寺田寅彦
それを「感じさせる根原」の所在を突き止めなければ病は直せないのである。しかしこの
病原を突きとめて適当な治療を加えることの出来るような教育者や為政者は古来稀である....
「二つの途」より 著者:豊島与志雄
部に拇指大の塊りが出来ていた。盲腸炎の疑いがあったが、やがてその疑いが晴れると、
病原が不明になった。然し間もなくその塊りは無くなった。然しその時には、肺炎の方が....
「舞踏病」より 著者:豊島与志雄
診察の間にも、方々の随意筋が不随意にびくびくやってるじゃありませんか。然し、その
病原を探る段になってからが困難です。舞踏病は単独に発することは殆んどないと云って....
「意欲の窒息」より 著者:豊島与志雄
。漠然とした不安からである。焦躁不安の余りの意欲の痲痺と神経の苛立ちからである。
病原は根深い。それを根治するには、漠然たる焦躁不安の原因をつきとめなければならな....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
を起すような時があって、それかも知れないと青木は思った。 「つまりケイレンだな。
病原不明のゼンソクみたいな、精神的アレルギー疾患なのさ」 人間は――すくなくと....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
またすでにもともとその性質において堕落すべき種子《たね》が含まれているある一種の
病原が存し、この種子《たね》が年とともに蔓延《まんえん》するものである。ミルトン....
「民族の血管」より 著者:中井正一
て、一つ一つ大切な一部署である。 しかもこの毛細管の先端こそが、あらゆる内外の
病原菌に対決する最重要部であることを自覚さるべきである。ちょうど血液のように、そ....
「人口論」より 著者:マルサストマス・ロバート
死亡を報告している。これについて彼は、もし吾々が、収容後直ちに死んだもの、または
病原を持ち込んできたものの数を、正確に知るならば、死亡数のうちわずか小部分が正当....
「人工心臓」より 著者:小酒井不木
後に心臓が犯されて死ぬに過ぎませんから、医学者たるものは須らく、ペストやコレラの
病原菌|穿鑿に力をそそぐよりも心臓を鉄の如く強くすること、否、一歩進んで鋼鉄製の....