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「病魔〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

病魔の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
小さき者へ」より 著者:有島武郎
お前たちに最大の愛を遺《のこ》すために、私を加減なしに理解する為めに、私は母上を病魔から救う為めに、自分に迫る運命を男らしく肩に担《にな》い上げるために、お前た....
政談月の鏡」より 著者:三遊亭円朝
あなた》はお幾歳《いくつ》です」 清「いえ何《ど》うも誠に多病の人間で、大きに病魔《やまい》の為《た》めに老けて見られますんですが、未だ四十六歳で」 金「御....
本州横断 癇癪徒歩旅行」より 著者:押川春浪
んじゅう》をパク付く。衛生も糸瓜《へちま》もあったものではないが、こんな蛮勇には病魔の方から御免を蒙るのだから、途中腹を下すような弱虫は一人もなく、牛の歩みも一....
アッシャー家の崩壊」より 著者:佐々木直次郎
日の夕暮れ、(その夜、彼女の兄が言いようもなく興奮して私に語ったところによれば)病魔の力に屈してしまったのであった。そして、さっき私が彼女の姿をちらりと見たのが....
鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
居る。葉子は、麻川氏の病弱を絶えず噂には聞いて居たが、斯うまで氏をさいなみ果した病魔の所業に今更ふかく驚ろかされた。病気はやはり支那旅行以来のものが執拗に氏から....
臨終まで」より 著者:梶井久
彼は永年病魔と闘いました。何とかしてその病魔を征服しようと努力しました。私も又彼を助けて....
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
誓ッテ守ルベシ、大和田八郎次、病気平癒ノ祈願致セシトコロ、九死ニ一生ヲ得テ幸イニ病魔ノ退散ヲ見タルハ、コレ単ニ当豊明権現ノ御加護ニ依ルトコロナリ 依而、予ガ家....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
ように」 紋「うむ五郎治、あゝ予の病気は大した事はない、未だ壮年の身で、少し位の病魔に負けるような事はない、快い時は縁側ぐらいは歩くが、只お案じ申上げるのはお兄....
足のない男と首のない男」より 著者:坂口安吾
て翌日も出かけやうといふ意志強壮なますらをは少いさうで、このタンクへ日参して無事病魔を退治する人物は他日人生のあらゆる魔物を退治できるに相違ないといふことである....
可愛い女」より 著者:神西清
、風邪をひきこみ、どっと病の床についた。ずいぶんといい先生がたにかかったけれど、病魔にはとうとう打ち克てず、四カ月わずらいとおした挙句に死んでしまった。でオーレ....
盗難」より 著者:佐藤垢石
はいままで想像もしてみなかったほどはげしくなった。そのために、いつの間にか家内は病魔を征服して、細い骨に肉がまるまるとついてきて、三、四年前とは見違えるように健....
子規居士と余」より 著者:高浜虚子
よ自立の心つよくなれり。」 かくして居士はいよいよあせりいよいよいら立ち一方に病魔と悪戦しつつ文学界に奮闘を試みたのであった。 十一 今から考えて見....
式部小路」より 著者:泉鏡花
して引返したように消えたでしょう。 (熱いよ! 熱いよ!)と言うでしょう。まさに病魔だと思った奴がじゃ、竹永さん、――可哀相に愛吉ですな。」 「愛吉、愛吉、」 ....
ある完全犯罪人の手記」より 著者:酒井嘉七
手の険しい目と視線が合った。自分は思わず、あッと低く叫んだ。 ○月 ○日 私が病魔に屈して幾度か死を選んだ時、病魔の陰から顔を出し、満足げに嘲笑った男、その男....
性に関するアイヌの習俗」より 著者:河野広道
ているのは平時のことであって、一朝ことあるとき、例えば害敵からの攻撃を受けたり、病魔がコタン(部落)に侵入して来たと認められるような場合には、敢然と一物を露出し....