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「痛める〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

痛めるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
邪宗門」より 著者:芥川竜之介
の御教《みおしえ》を聴聞《ちょうもん》すると共に、滅びてしもうた。ただ、予が胸を痛めるのは、あの玉のような姫君も、この天地《あめつち》を造らせ給うた天上皇帝を知....
幻談」より 著者:幸田露伴
なんか入れましたり、痛めたりしまして、十分に育たないように片っ方をそういうように痛める、右なら右、左なら左の片方をそうしたのを片《かた》うきす、両方から攻める奴....
機関車」より 著者:佐左木俊郎
そ、だんだんよくなって来るのよ。」 「じゃ、一人ぐらいだったら、身体《からだ》を痛めるようなことが無いわけなんだね?」 「そりゃ、そうよ。」 「僕は、組合の仕事....
思い出の記」より 著者:小泉節子
マッチ箱にぼっと燃えついたそうです。床は綺麗なカーペットになっていたので、それを痛めるのは気の毒だと思いまして、下に落さぬようにして手でもみ消したそうでございま....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
始まっていた。おまけに、その絶えずはためいている金色の輪には、見詰めていると眼を痛めるような熾烈な感覚があって、あたかもそれが、法水の酷烈をきわめた熱意と力――....
支倉事件」より 著者:甲賀三郎
意せぬ」 「成程、之は一本参った」 「出来てから取上げるとは、みす/\俺の懐中を痛めるのではないか」 「うむ、お前の云う所は尤もだ。よし/\も一度聞いてやろう」....
谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
なって、雨水で凹んだ路が、草むらの中に入り乱れている、時々大石に蹴躓いては、爪を痛める、熊笹が人より高くなって、掻き分けて行くと、刎ねかえりざまに顔をぴしゃりと....
かんかん虫」より 著者:有島武郎
ってお前、己ら手合いは人間様の様に智慧がありあまんじゃ無えから、けちな事にも頭を痛めるんだ。話がよ、何うしてくれようと思ったんだ。娘の奴をイフヒムの前に突っ放し....
楢重雑筆」より 著者:小出楢重
く会場の大工の金槌の音がいやに聞こえ出すのだ、むせ返る濁った空気が堪らなく咽喉を痛めることを考えるのだ、逃げ出したくなるのだ。人は案外正直なものだと思う。ことに....
糸くず」より 著者:国木田独歩
通り、この一条の何のというわけでない、ただ嘘偽ということであったので。嘘ほど人を痛めるものはないのじゃ。』 終日かれは自分の今度の災難一件を語った。かれは途ゆ....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
しずつ書いたりしてもいた。 鶴見の逃避生活はそういう風にして始められた。神経を痛める細字の書は悉く取りかたづけられて、読書人の日々の課業として仏典が択ばれた。....
剣侠」より 著者:国枝史郎
れても、拙者決して取り合いませぬぞ」 「貴郎様こそ旅籠に着かれてから、くるぶしが痛めるの肩が凝るのと、苦情めいたこと仰せられましても、妾取り合わぬでござりましょ....
」より 著者:岡本綺堂
、いくらインチキにしても種が尽きて来る。その出し物の選択には、彼らもなかなか頭を痛めるのだ。殊に両国は西と東に分れていて、双方に同じような観世物や、軽業、浄瑠璃....
安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
区に住み、十八を頭に四人の子供があり、主人は経師屋です。 ところで、税金で頭を痛めるのは何処様でも同じことでしょうが、税金ではほんとに身を切られるような想いを....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
んに死にましたね」 変な池だ。それはつまり池が空中に浮いてるために金魚が心臓を痛めるのであると新説を主張してゆずらぬ人士も現れたが、私はすべて邪説を一蹴し 「....