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痛風
「痛風〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
痛風の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
。その産褥《さんじょく》の隣に、十二年以前からいかなる場所へでも横になって行く、
痛風の彼の老母が臥《ふ》せっていた。 太陽がだれをも待たないと同様な公平さと、....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
こでバートンの註に、湿熱烈しい諸邦では、朝夕犬に衣を被《き》せぬと久しからずして
痛風か腰痛で死ぬとある。貧人犬の美食を羨みいささか配分をと望んだが、吠えらるるを....
「ビジテリアン大祭」より 著者:宮沢賢治
のであります。則《すなわ》ち肉類や乳汁を、あんまりたくさんたべると、リウマチスや
痛風や、悪性の腫脹《しゅちょう》や、いろいろいけない結果が起るから、その病気のい....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
痛、驚風といえば神経疾患、中風といえば脳溢血《のういっけつ》其他からの不仁の病、
痛風はリウマチス、猶|馬痺風《ばひふう》だの何だのと云うのもあって、病とか邪気と....
「労働者の居ない船」より 著者:葉山嘉樹
込んだ。 高級海員が六人と、水夫が二人と、火夫が一人残った。 第三金時丸は、
痛風にかかってしまった。 労働者のいない船が、バルコンを散歩するブルジョアのよ....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
三十三、四だが、もう五年ばかりも前から寡婦《ごけ》になっている。十四になる娘は足
痛風を患っていた。この不仕合わせな娘はもうこの半年ばかり歩くことができないため、....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
めながら言うのだった。彼はひとりで、年寄りの女中といっしょに住んでいた。少し手部
痛風にかかっていた。そしてリューマチから来る関節不随の指を休ませようとする時には....
「話の種」より 著者:寺田寅彦
との事。次に電気浴の新しいやり方は盥四つに四肢を別々に入れ電気を通すので心臓病や
痛風などに好いという。また強い電光に全身を浴するとトルコ風呂よりも薬になるそうで....
「桜の園」より 著者:神西清
ド。 ピーシチク (夫人のあとにつづく)では、これでおねんねか。……ええ、この足
痛風めが。今日は泊めていただきますよ。……とにかくわしは、ねえ奥さん、あすの朝に....
「狂女」より 著者:秋田滋
はそれを昨日のことのように覚えている。石が凍って割れるような寒い日のことだった。
痛風がおきて僕自身も身動きが出来なかったので、ぼんやり肱掛椅子に凭りかかっていた....
「城」より 著者:カフカフランツ
てがそのシャツにぴったり合っているばかりでなく、それを上廻ってさえいた。老いた、
痛風を病んでいる父親。それは、ゆっくりと押し出すこわばった脚の力よりも、むしろ探....
「審判」より 著者:カフカフランツ
で調べる必要がある、と言いきって、会釈をし、非常に早くはあるがきわめて小刻みな、
痛風のために堅苦しくなっているらしい足取りで、出向いて行った。 Kは監視人や廊....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
西インド諸島を併せた一大帝国を統治した。働くうちに年は取り、髪も白くなった。彼は
痛風に悩み、皮膚は腐っており、そのうえに得態の知れぬ猛烈な麻痺の患者だった。しか....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
わたくしなんぞは足に鉛が這入っているようだ。○
わたくしは腕が引き弔る。○それは
痛風です。○
わたくしは足の親指がむずむずする。○
わたくしは背中じゅうが痛い。....
「ワーニャ伯父さん」より 著者:神西清
でさ、いいかい、カサカサの乾パンでさ、おまけに学のある棒鱈ときている。……しかも
痛風やみで、リョーマチで、頭痛もちで、その上やっかみと焼もちとで、肝臓肥大症とき....