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痩せっぽち
「痩せっぽち〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
痩せっぽちの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「女類」より 著者:太宰治
の悪い女は、よくその髪をほめられると、チェホフの芝居にもありましたが、僕はこんな
痩せっぽちで、顔色も蒼黒く、とにかくその容貌《ようぼう》風采《ふうさい》に於いて....
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
いなかで驚いた顔をしているらしかった。 「お前も肥るほうがいいよ。あたしのように
痩せっぽちだと、さっきのように直きにぶっ倒れるよ」 こう言ううちにもお絹の眼に....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
た。この毛皮を首にしていれば、絶対に風邪はひきッこない。――彼はそう思いながら、
痩せっぽちの腿の痛さを怺えなければならなかった。またある時は、内弟子に預けてある....
「怪塔王」より 著者:海野十三
あるおじさんのお尻ですから挟まれて痛いのもむりありません。こんなことなら、もっと
痩せっぽちに生まれてくればよかったと思いましたがもう間にあいません。 おどろい....
「小公女」より 著者:菊池寛
から駄目だっていってるのよ。」 「あの子は、ほんとに肥っちょね。そして、セエラは
痩せっぽちときているわ。」 ジェッシイは吹き出しました。 「セエラは、そのつも....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
にノコノコこっちへ出むいているんじゃないか」 「だからさ。だからだよ」 半平は
痩せっぽちの肩をいからせて、うれしそうに笑った。 「今夜、社の寮で、サルトル氏の....
「烏瓜の花と蛾」より 著者:寺田寅彦
撃で困った時には宅の猫を連れて来ると、すぐに始末が着く。二匹居るうちの黄色い方の
痩せっぽちの男猫が、他には何の能もない代りに蛾をつかまえることだけに妙を得ている....
「博物誌」より 著者:岸田国士
て行って、うるさく追い回す。 それから今度は頭を下げ、からだを前かがみにして、
痩せっぽちの脚に全速力を出して走って行くと、一羽の七面鳥が円く羽を拡げているちょ....
「接吻」より 著者:神西清
ながら、赤い眼をぱちぱちさせた。「病人はあるかな?」 返答を耳にすると、小兵で
痩せっぽちの将軍はちょいと口をもぐもぐさせて、何やら思案していたが、やがて一人の....
「秋空晴れて」より 著者:吉田甲子太郎
一 「まったくでござんす、親方。御覧の通りの
痩せっぽちじゃござんすが、これで案外|胆っ玉はしっかりしてますんで。今まで乗って....