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癒す
「癒す〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
癒すの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
きの力であるが故に、これを逆用するものはその場に傷けられなければならぬ。その人は
癒すべからざる諦めか不平かを以てその傷を繃帯する外道はあるまい。 ....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
のところを述べた。それから、吉原へ行こうという友人の発議に、僕もむしゃくしゃ腹を
癒すにはよかろうと思って、賛成し、二人はその道を北に向って車で駆けらした。 翌....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
「けさ速水さんが病院に連れていったよ。お陽さまを恐がるのをセイシンブンセキとかで
癒すためにネ。あたしは余計なことだと思っているんだけれど、あの人は癒してやるって....
「赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
す。手伝いに来ていたボーイが、冷たいレモナーデのコップを配りました。それは興奮を
癒すための、まことに爽やかな飲料でもあり、蒸し暑くなって来た気温を和げるための清....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
この患者の体力消耗が一時的現象で、このまま回復するのだと、肺尖加答児も間もなく治
癒するだろうから、折角始めて得た子宝のことでもあり、流産をさせないで其の儘、正規....
「三人の双生児」より 著者:海野十三
と駄目を押して置いて、妾は秘めて置いた思惑をうちあけた。それはこの肩の凝りを
癒すために今夜妾の室にきて妾だけにあの「海盤車娘」の舞踊を見せて貰いたいというこ....
「戦時旅行鞄」より 著者:海野十三
、あいつは何をしていますか」 「ああ金のことか。金は今わしたちの部屋で旅の疲れを
癒すため、一寝入りさせているよ。実は早いところ空気中に睡眠薬をまいて置いたから、....
「妖僧記」より 著者:泉鏡花
い去るあたわざるなりけり。 読書、弾琴、月雪花、それらのものは一つとして憂愁を
癒すに足らず、転た懐旧の媒となりぬ。ただ野田山の墳墓を掃いて、母上と呼びながら土....
「巴里祭」より 著者:岡本かの子
とをお勧めするわ。何事も女で育って行く巴里では、たとえ女に中毒したものも、それを
癒すにはやっぱり女よ。もしあたしがもう七ツ八ツ若かったらこんな手間暇は取らせませ....
「虫喰い算大会」より 著者:海野十三
ってしまいますよ。といって、あんまりむきになると、目が三角になってしまって、後で
癒すのに骨が折れますよ。 しかしむつかしい問題にぶつかればぶつかるほど、虫喰い....
「ドーヴィル物語」より 著者:岡本かの子
イベットも小田島の来たのを認めた。すると態とらしく猪首の男の肩に凭れ、疲れを
癒す真似をした。男は眼を無くしてイベットの手の指を接吻した。彼女はまたちらと小田....
「妖怪学」より 著者:井上円了
ものにして、すなわち人の信仰をもととするものなり。例えば、人をしてその病の必ず平
癒するを信ぜしむれば、精神作用の妨害を除きて、そのもとに復する自然の性を養成する....
「妖怪学一斑」より 著者:井上円了
なおす力があるのではなくして、そのものが人に信仰力を与えて、その信仰力によって平
癒するのであります。また、かの人相見もしくは売卜者が、その人相を見てその吉凶禍福....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
の医師が言うには、「およそ、上手な医者ほど、自分の力では病気を癒さん。自然の力で
癒す。人間の身体にはもともと病気を
癒す力が備わっている。それを介添えするだけが医....
「むかでの跫音」より 著者:大倉燁子
求めに来る、少し変にお思いになるでしょうが、この前二人が話し合った時、心の悩みを
癒すのが天光教の生命だというような事を私が云ったのを覚えています。その時彼はそれ....