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発光体
「発光体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
発光体の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
態であると彼は考えた。そうしてスペクトル分析の結果は彼の考えを確かめた。後にこの
発光体はガス体、それは主に水素とヘリウム並びによそでは見られないネビュリウムと称....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
浴びているようである。池の縁を取りまいて若い並木の列がある。町並の家総体が一つの
発光体となった今は、それから射出する夜の灯で、これ等の並木は影くろぐろと生ける人....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
蒼褪めた他界的の光であったが、他ならぬ夜光虫の光であった。幾億万とも数えられない
発光体の微細動物は、両岸の岩にも水の中にも、高い高い天井にも、べったり喰い付いて....
「未開な風景」より 著者:宮本百合子
○ みのえは光りもののうちに生活している。彼女の内の
発光体の眩ゆさで自分も外界も見えぬ。 ○ 油井は、お....
「道標」より 著者:宮本百合子
感銘で、顫えた。その感情は新鮮で、皮膚が痛むように感覚的で、同時に人生的だった。
発光体のようになった小さい円い顔に、伸子は、うっとりと思いこんだ表情をたたえなが....
「山の彼方は」より 著者:宮本百合子
。たとえばキュリー夫人のラジウムにしろ、もし彼女とその卓抜な夫のピエールとがある
発光体に最初の注意をひきつけられてゆかなかったとしたらば、彼女の不撓《ふとう》な....
「初夏(一九二二年)」より 著者:宮本百合子
て 墜ちた。 何処へ行くのか―― 自然は息をひそめ その青白き
発光体の尾を凝視《みまも》る。 何処へ落ちようと云うのか―― 私は 知って居る....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
にあたって、すなわち蹴放された襖の奥の、隣りの部屋の敷居際にあたって、皓々とした
発光体のような、純白な生物が佇立していた。これも小次郎を見守っている。
洞然と....
「美の日本的源泉」より 著者:高村光太郎
現している。此写真を見ていると、いつしらず人間界の深い、遠いところに明滅する美の
発光体を心に感ずる。「深井」に限らず、能面の美の牽引性はすべて造型と精神との一身....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
りは広いし、電燈飾は華美だし、雑踏する群集も真夏の軽装だし、一々にそれらが鮮新な
発光体となって遊泳して、両側のショウウィンドウの中までが、まるで水晶宮のように水....