発出[語句情報] » 発出

「発出〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

発出の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
少女地獄」より 著者:夢野久作
でボーナスは三月分だそうだが、御承知ならば私が大阪へ電話をかけるから、直ぐにも出発出来るだろうって言う事だがね……」 と言うお話でした。 私はあの時に、よく....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
、大宮島(グアム島)が敵の手に渡ったためである。 うわさによると、敵はB29を発出させるために、サイパン島の外まで埋め立て、滑走路を長くして、実施しているそう....
イデオロギーの論理学」より 著者:戸坂潤
ているのではない。ただ問題としての、問題が立場の衣を着けた限りの、立場からのみ出発出来る。このような立場――人々が日常持っている立場概念――に就いてのみ、立場の....
現代唯物論講話」より 著者:戸坂潤
論理自身が客観的存在者そのものをカバーして了うことが出来るのだから(人々は之を「発出論理」として特色づける)、要するにそれは純論理的論理・論理の論理・でしかなく....
辞典」より 著者:戸坂潤
責任があるのである。 ヘーゲル弁証法の体系――それは往々汎論理主義とか論理学的発出説とか云われている――は、決して卒然として思いつかれたものや何かではない。そ....
社会時評」より 著者:戸坂潤
い。で、陸軍省は海軍省と共同して、内務省と外務省とを加えた四省会議を開き、戦争挑発出版物を積極的に取締ることになった。但し全面的な取締りは言論出版の圧迫となり、....
妖僧記」より 著者:泉鏡花
しく蝦蟇法師の噂をなして、何者にまれ乞食僧の昼間の住家を探り出だして、その来歴を発出さむ者には、賭物として金一円を抛たむと言いあえりき、一夕お通は例の如く野田山....
奥の海」より 著者:久生十蘭
かして逃げだしたとは思えない。ぬる茶を一ぱい飲んだだけで役所へ出たが、切米手形の発出をあずかる割場の下役が用人部屋へ遊びにきて、むだ話のついでに、こんなことをい....
昨日・今日・明日」より 著者:織田作之助
同じように「隊長ハ鶏ノスキ焼キガ食ベタイ」「二人ハ鶏ノ徴発ニ赴カネバナラヌ」「徴発出来ナケレバ半殺シニナル」という三つの意味は相等しいのである。 「二時間以内だ....
月世界跋渉記」より 著者:江見水蔭
ら大丈夫だ。初めよりはよくなったくらいだ。これで探検隊さえ帰って来ればいつでも出発出来る。」 「何日くらいで帰れるでしょう。」 「まず一週間だね。」 「じゃもう....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
く短い短枝(学術語)の側面にある苞腋(この苞は逸早く謝し去り花の時にはない)から発出しているのである。 ところが茶の花はその不発育に原因して茶樹上単梗花になっ....
アケビ」より 著者:牧野富太郎
けびで、ふつうのあけびは用いない。みつばあけびはその茎の本からきわめて細長い枝が発出して、それが地面を這って延びているので、それを採り来たり皮を剥いで「バスケッ....
草と虫とそして」より 著者:種田山頭火
なく、しかも身もちむさむさしたる出女の、油垢に汚れ朽ばみしゆふべの寝まきながら、発出《おきい》でたる心地ぞする。(風狂文章) 古人がすでに言いきっている。油....
五重塔」より 著者:幸田露伴
さら塵土に埋もれて光も放たず終るべかりし男を拾いあげられて、心の宝珠の輝きを世に発出されし師の美徳、困苦に撓まず知己に酬いてついにし遂げし十兵衛が頼もしさ、おも....