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「登る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

登るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
た。或時は回向院《えこういん》の大銀杏《おおいちょう》へ梯子《はしご》もかけずに登ることだった。或時は又彼等の一人と殴り合いの喧嘩《けんか》をすることだった。信....
報恩記」より 著者:芥川竜之介
》をくぐるように、たちまち塀の方へ逃げ出しました。雪のはだれる音、塀に攀《よ》じ登る音、――それぎりひっそりしてしまったのは、もうどこか塀《へい》の外へ、無事に....
河童」より 著者:芥川竜之介
みこうち》の温泉|宿《やど》から穂高山《ほたかやま》へ登ろうとしました。穂高山へ登るのには御承知のとおり梓川《あずさがわ》をさかのぼるほかはありません。僕は前に....
路上」より 著者:芥川竜之介
いざら》に、二三本吸いさしの金口《きんぐち》がたまった時、まず大儀そうに梯子段を登る音がして、それから誰か唐紙《からかみ》の向うへ立止ったけはいがすると、 「お....
捨児」より 著者:芥川竜之介
ていても情《じょう》に脆《もろ》い日錚和尚の腹だったのでしょう。和尚は説教の座へ登る事があると、――今でも行って御覧になれば、信行寺の前の柱には「説教、毎月十六....
侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
りだった。彼の「日本に於ける三年間」はこう言う一節を含んでいる。――「我我は坂を登る途中、ナイティンゲエルの声に近い鶯《うぐいす》の声を耳にした。日本人は鶯に歌....
樗牛の事」より 著者:芥川竜之介
》」の一節を思い出させたのは、今でも歴々と覚えている。それから急な石段を墓の所へ登ると、菫《すみれ》がたくさん咲いていた。いや、墓の上にも、誰《だれ》がやったの....
クララの出家」より 著者:有島武郎
の空気に柔らめられて、夢のように見渡された。寺院の北側をロッカ・マジョーレの方に登る阪を、一つの集団となってよろけながら、十五、六人の華車な青年が、声をかぎりに....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
中を通っていると考えることは不可能であると思われた。のみならず空気の密度が高きに登るほど急激に減ずるということが気圧計の観測によって証明されたのであった。従って....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
も、遥かに多く神の働きにつきて知ることができた。死後の世界に於て、一つ一つ階段を登るにつれて、より多く神の愛、神の智慧の無量無辺際であることが判って来たのである....
真夏の夢」より 著者:有島武郎
が見えます。白砂の上を人々が手を取り合って行きかいしております。祭壇から火の立ち登る柱廊下の上にそびえた黄金の円屋根に夕ぐれの光が反映って、島の空高く薔薇色と藍....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
風で、読書室になっている。また器械室と小さな標本室もある。さて正面の大きな階段を登ると、左に準備室があって、その先きに大きな講堂がある。講堂には大きい馬蹄形の机....
可愛い山」より 著者:石川欣一
たのであろう。その前の年までは盛に山を歩いていたのだが、この夏休には、とても山に登る元気がない。それでもとにかく大町まで出かけた。気持が進んだら、鹿島槍にでも行....
三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
もなく足を早めて道を歩いて行きました。 伊作は丈の高い一番丈夫な男だけに、峠を登る時は、二人から一|町ほども先きを歩いていました。多助と太郎右衛門は、高い声で....
茸をたずねる」より 著者:飯田蛇笏
さるるように何処ともなく消え去ってしまう。人間によって彼は松毟鳥と名づけられた。登るともなくだんだん登って行って、ふり返って見ると、何時しか案外高いところへ登っ....