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登壇
「登壇〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
登壇の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「現代日本の開化」より 著者:夏目漱石
お》りをやろうとするとあたかも迂余曲折の妙を極めるための芸当を御覧に入れるために
登壇したようなもので、いやしくもその妙を極めなければ降りることができないような気....
「あやつり裁判」より 著者:大阪圭吉
せん。やがてまず、傍聴人達がドヤドヤと入廷します。続いて書記さんが、書類を持って
登壇する。その後から検事さん、裁判長。一方前の平場へは、被告人、菱沼さん、と云っ....
「壊滅の序曲」より 著者:原民喜
男の式辞や、校長の訓示はいい加減に聞流していたが、やがて、立派な国民服姿の順一が
登壇すると、正三は興味をもって、演説の一言一句をききとった。こういう行事には場を....
「錯覚数題」より 著者:寺田寅彦
本海に入れる事も可能である。しかし、新聞記事の多数の読者には、どうしても、当人が
登壇して滔々と論じたかのごとく、また黄河の水を大きなバケツか何かで、どんどん日本....
「議会の印象」より 著者:寺田寅彦
々からわあっという歓声とも怒号とも分らぬ声が聞こえた。 和服を着た肥った老人が
登壇した。何か書類のようなものを鷲握みにして読みはじめたと思ったらすぐ終った。右....
「自警録」より 著者:新渡戸稲造
がある。始むるにあたりてあたかも前面に掲げてあったご真影《しんえい》に最敬礼して
登壇《とうだん》し、今日《こんにち》の教育はややもすれば技術的教育に流れ、人格教....
「田沢稲船」より 著者:長谷川時雨
みたて》を探しだして、面白がって、くらべっこをした。 「凌雲閣《りょううんかく》
登壇人(未来の天狗《てんぐ》木葉武者《こっぱむしゃ》)ってのがあるわ。浅草公園、....
「魔都」より 著者:久生十蘭
に掲載されたものと同巧異曲だから、ここにそれを叙述する必要はあるまい。
続いて
登壇した水道課長は鶴の噴水の地下構築と当時の苦心談を一席述べて、てれ臭さそうに引....
「議会見物」より 著者:佐藤垢石
屋の店はどうなったろう。 中 大口喜六の質問に答えるので、米内首相が
登壇した。米内光政の写真を見ると、護謨人形のような感じがするが、きょうの答弁には....
「春宵因縁談」より 著者:佐藤垢石
う存分政見を披瀝して降壇したときには、そろそろ聴衆は帰りかけている。次に頼母木が
登壇したが頼母木は例の通り言葉少なの方であったから、聴衆の人気は三木ほどには行か....
「私の先生」より 著者:林芙美子
後に若い国語の大井先生が「小説を読むふとどきな生徒がいることは困ったことです」と
登壇された。私は首をたれていたが、この若い教師の言葉をそのときほど身に沁《し》み....
「死の接吻」より 著者:小酒井不木
て居る留守に敏子をたずねた。そうして静也は、演説に馴れない人が、拍手に迎えられて
登壇するときのように、ボーッとした気持になって、生れて初めて恋の苦しみを味わった....
「審判」より 著者:カフカフランツ
の下のほうに、ほんとうに僧が立っていたので、Kは驚いて薄笑いしてしまったが、僧は
登壇する身構えで手すりに手をかけ、Kのほうを見ていた。それから軽く頭でうなずいた....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
続きを問題にし、また当時の池田蔵相の前日の失言をとらえて食い下がった。私は四たび
登壇してねばり、とうとう演壇から強制的におろされたがその途中、私の演説を聞いて共....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
の御趣旨の敷衍に外なりません。そして伝教大師は、この戒壇には日本国民残らず全部を
登壇授戒せしめて、一挙に民族精神の作興を企図されたのですが、南都の旧套仏教家の妨....