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「白パン〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

白パンの前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
まざあ・ぐうす」より 著者:北原白秋
をせりあった。 ししがつよかったで、 街を上下《うえした》おおあばれ、 そこで、白パンやったり、 黒パンやったり、 乾葡萄《プラム》入ケイキやったり、 やっとこ....
ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
と前にいる婆さんは何枚コマを持ってるのか、白い上っ被《ぱり》を着た女売子が両手で白パンをかかえては籠の中へ入れてやってる。ホイ、もう一本か。そう慾ばるない。 ....
モスクワ印象記」より 著者:宮本百合子
ことその他は続編として別に書きたいと思っている。(五月三十日前後から、モスクワに白パンが無くなった。天候は不順で寒い。) 〔一九二八年八月〕....
マクシム・ゴーリキイによって描かれた婦人」より 著者:宮本百合子
残りであろうか。ゴーリキイのように全大衆から歓迎をされている客の前からも、一片の白パンのトーストの残りをそこに残していることは如何にもその頃の生活の気分を現して....
マクシム・ゴーリキイの伝記」より 著者:宮本百合子
にいろんなパンの詰った二プードの籠をもって神学校へ走って行った。時によると、その白パン籠の下に帳面が入っていることがある。それを、ゴーリキイは或る学生の手へうま....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
と、月曜、水曜、金曜には、全く食事をとりません。火曜と木曜には、同宿のもの一同に白パンに蜜入りの汁、それに苺《いちご》か塩漬けの玉菜、それから碾割《ひきわり》の....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
つだ。俺《おれ》がごちそうするんだからな。」 パン屋は思わず微笑して、それから白パンを切りながら、三人をあわれむようにながめた。ガヴローシュはそれがしゃくにさ....
家なき子」より 著者:楠山正雄
入れて持って来た。わたしたちの雌牛の乳である。しかもそれだけではなかった。かれは白パンの大きな切れと冷たい子牛の肉を持って来て、これは検事さんからの届け物だと言....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
掻きわけて舷側へ進んで行くのは、キンとトクだ。袖の短いシャツのような白ジュバンに白パンツをはき、頭髪をキリリと手拭で包んでいる。今日は彼女らは綱持ちではない。良....
鱗粉」より 著者:蘭郁二郎
たんだ、そして計画通り兇行を演じると、直ぐさま――そら、斯ういう風に、白シャツと白パンツの上に浴衣を着て、あの草叢を磯べりづたいに君の後方に廻ったんだ。ね、こう....
吊籠と月光と」より 著者:牧野信一
の樽《たる》を、セント・ジオジゲイネスの樽のように――とか、兵士の歌だよ、今日は白パン、明日は黒パン……そんな歌ばかりを口吟《くちずさ》みながら、昆虫採集で野原....
変身」より 著者:カフカフランツ
のの匂いだった。というのは、そこには甘いミルクを容れた鉢があり、ミルクのなかには白パンの小さな一切れが浮かんでいた。彼はよろこびのあまりほとんど笑い出すところだ....
駄パンその他」より 著者:古川緑波
るほど色は白いが、スカスカと、味もソッケもないパンは、僕は嫌だ。アメリカ式の、純白パンは、終戦直後にこそ、輝くばかり、宝物のように見えたものだが、今となっては、....