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「白土〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

白土の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
山の秋色を愛ずべく、一同車を連ねて上京の姉の家を出た。堀川西陣をぬけて、坦々たる白土の道を西へ走る。丹波から吹いて来る風が寒い。行手には唐人の冠を見る様に一寸青....
伸子」より 著者:宮本百合子
ってあった筈だが――」 大観(多分)が月の好い晩ここの家で酔い、興にのって低い白土塀に墨絵の竹を描いたとかいう庭が彼方にあった。 酒を飲む人がないので食事は....
禰宜様宮田」より 著者:宮本百合子
等の言葉で云う心配負《しんぺえま》けにとっつかれた状態にあったのである。 重い白土の俵を背負って、今日も禰宜様宮田は、急な坂道を転がりそうにして下りて来た。 ....
夜の靴」より 著者:横光利一
支えているのは、二十三歳になるこの白痴だ。名は天作、彼は朝早く半里もある駅の傍の白土工場へ通い、百円の賃金を貰っている。参右衛門の怠けていられるのもこのためだ。....
荘子」より 著者:岡本かの子
て居る壮漢が薄手の斧を提げて来た。あとから美しく着飾った少女が鼻の尖にちょんぼり白土を塗って入って来た。その白土の薄さは支那流の形容でいえば蠅の翼ほどだった。少....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
に隠れしか、見るものとては雲の峰のみ 地質はブラジルに異なり、赤土にあらずして白土なり。ただし、その質砂よりも軽く、風来たればたちまち黄塵万丈を起こすことは相....
手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
ますが、日本では稀であります。他の大部分の窯では鉛ではなく灰が釉に用いられます。白土の上にかけますと、光沢のある鮮かな黄が出ますので、一目見て特色ある焼物なこと....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
、うなずいた。 沢庵は原を出て、往来の向うへ渡って行った。すぐ前に、まだ職人が白土を塗りかけている土塀があった。土塀につづいて高い柵があり、柵のうちには、凡の....