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白文
「白文〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
白文の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
し「コロンバ」は隠約《いんやく》の間に彼自身を語ってはいないであろうか? 所詮告
白文学とその他の文学との境界線は見かけほどはっきりはしていないのである。
....
「或る女」より 著者:有島武郎
って行って、ふたをあけようとしたが、ふとそのふたのまん中に書いてあるY・Kという
白文字を見て忙《せわ》しく手を控えた。これはきのう古藤が油絵の具と画筆とを持って....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
されるということになると、そこに、どんな光によっても見ることの出来ない、伸子の告
白文が現われてくるのだ。それは気紛れな妖精めいた、豊麗な逸楽的な、しかも、ある驚....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
黒に押し固まって、隙間もなく並んでいるのであった。
「ワー。これあ漢文……しかも
白文じゃありませんか。句読も送仮名も何も付いてない……トテモ僕には読めません。こ....
「三月八日は女の日だ」より 著者:宮本百合子
っている。空地の濡れた細い樹の幹も光っている。あっちを見ると真黒い空の下で大きな
白文字が、 КОМУНАР《コムナール》 外套の襟を立てて労働者がやってき....
「現代哲学講話」より 著者:戸坂潤
とだろう。彼等は一方に於て論理である所以を理解しない。だから彼等の哲学は結局、告
白文学の体系となるのである。 尤も今云った意味に於ける――論理=論理学としての....
「思想としての文学」より 著者:戸坂潤
神聖化するには呪文めいた「学術語」が甚だ有効なのであって、道学者の漢文調や僧侶の
白文のお経、医者のドイツ語などが、わが国での例である。「先生」という特権は彼等の....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
楼夢だときめたよ、一人で慌てているんじゃないか。一雪の習ってるのは水滸伝だとさ、
白文でね。」 「何、水滸伝。はてな、妙齢の姿色、忽然として剣侠下地だ、うっかりし....
「書簡箋」より 著者:宮本百合子
中国の書簡箋というものには、いつもケイがある。けれどもなぜケイがあるかは知らなかった。
白文体について作人が書いている文章が「魯迅伝」に引用されている。「古文を用います....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
害しましたよ。私が説明するよりも、告白状がすべてを語っております」 新十郎は告
白文を二人に示した。それは次のように語られていた。 結城新十郎さま。 私はこ....
「地虫」より 著者:小栗虫太郎
、君が一番よく知っているはずだよ。 実に、悪蟲三伝の、読むだに総毛立つような告
白文だった。 嵐は去った。早苗は、和やかな陽差を満身に浴びながら、檣に揺れる港....
「或る部落の五つの話」より 著者:佐左木俊郎
田圃へ出る時と同じように首に手拭いを結んでいた。その端が襟に染め抜いた小頭という
白文字の小の字を掩うて、頭という字だけを見せていた。 そこへ一人、髯面の男が、....
「法然行伝」より 著者:中里介山
とになった。法印はこの使命を受けて師弟再会を喜びながら導師を勤めたが、その時の表
白文が残っている。 かくて勝尾寺の隠居も最早四カ年になった。京都への出入がまだ....