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白米
「白米〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
白米の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「世相」より 著者:織田作之助
は光だったが、中身は手製の代用煙草だった。それには驚かなかったが、バラックの中で
白米のカレーライスを売っているのには驚いた。日本へ帰れば
白米なぞ食べられぬと諦め....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
救い米の寄付を申し出た。そのときに彼《か》の三島では商売柄とはいいながら、一軒で
白米二千俵の寄付を申し出て世間を驚かしたことを、半七はまだ耳新しく記憶していた。....
「天馬」より 著者:金史良
の桃の木を植えたんでがす。その嬶が死にやがっただ。その嬶がよ」と百姓は叫んだ。「
白米の重湯が食べてえちゅうので地主さんところへ借りに行った間に死にやがっただ。さ....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
がえた。しかし、私は自分の感情に従うことをあたり前なのだと一時的な結論を下した。
白米と魚のさしみを食べて私は旅の疲れにぐっすり眠り込んだ。 翌朝目をさました私....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
欠配の最中ですよ。実に異様でしたね。どうにもワケが分らんですよ。一日三合、それも
白米であるという。それに降参してたくまずして棄教せしめるに至ったという。生ヅメの....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
、村の巡査駐在所へ自転車を飛ばした。 するとどうだろう、その途中、××屋という
白米商の軒下をふと見ると、そこにちゃんと四俵の米が積まれている。今の今、誰かが売....
「夜光虫」より 著者:織田作之助
……?」 「純綿です」 「純綿……?」 と、きき返したが、 「――ア、そうか。
白米か」 と、すぐ判った。 値をきくと、十五円だという。 「高い!」 と、....
「山吹」より 著者:泉鏡花
。 馬士 (樹立より、馬を曳いて、あとを振向きつつ出づ。馬の背に米俵二俵。奉納。
白米。南無大師遍照金剛の札を立つ)ああ気味の悪い。真昼間何事だんべい。いや、はあ....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
ね。) (銭、五貫より、その方が割じゃぜい――はっはっはっ。稗まじりじゃろうが、
白米一升、どないにしても七十銭じゃ。割じゃろがい。はっはっはっ。) 泥足を捏ね....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
れがハッキリ分っている。分っていて、その米を一生ケン命籾にして、殻をとり、搗いて
白米にしている。何んて百姓はお人好しの馬鹿者だ! 武田がひょっこり顔を出した。....
「斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
コトヲ試験シテオリマス、何ヲオ隠シ申シマショウ私モ華族ノ二男ニハ生レマセヌノデ、
白米氏ニ敗ラルル点ニオイテハ御同様デス 何カ書クコトガモットアッタツモリデシタガ....
「飛騨の怪談」より 著者:岡本綺堂
して返して呉れるか。」お杉は黙って首肯いて去った。すると、其晩の中に一|升ほどの
白米が、其家の前に蒔き散らされてあった。 又、或家に夜も昼も泣く赤児があって、....
「憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
第に殖えて行くのである。現に出雲においても、村中の住民の過半が狐持であって、所謂
白米のものは比較的少数だというのが少くないのである、さればこれを民族的に論ずれば....
「お米の話」より 著者:北大路魯山人
ーなんてものに使う米は、少しまずい米でないといけない。たとえば玄米だ。 玄米は
白米とは別な意味で非常にうまい。玄米のごはんにご馳走をつけて出すのは蛇足である。....
「三百年後」より 著者:小倉金之助
無くなって来る。殊に近頃の御時勢では、喰べ物も大分まずくなったように思われるし、
白米にも御別れを告げたし、いまにお酒もろくに飲めない時が来るかも知れない。只今で....