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白首
「白首〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
白首の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
るんですかい」 「両国の新花屋だよ」 「新花屋! はてね、あそこはこのごろできた
白首女の岡場所《おかばしょ》だが、だんなのなじみがいるんですかい」 「しようのね....
「街頭から見た新東京の裏面」より 著者:杉山萠円
らぬ。何の事はない、浅草区内に今まで居た醜業婦をほかへやって、あとに今までよりも
白首をふやした上に、こんな大券番を増設したことになる。 これは見様《みよう》に....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
隠し売女のあったところで、今もその名残で一種の曖昧茶屋のようなものがある。そこの
白首に藤吉は馴染が出来て、余計な金が要る。御留川の夜釣りも畢竟はそういう金の要り....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
山雄偉、児玉誉士夫 以上五十九名 ◯蘇峰翁の所感詩一篇あり 血涙為誰振 丹心
白首違 滄桑転瞬変 八十三年非 十二月七日 ◯けさのラジオは、ついに近衛公、木....
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
布これさ」 干柿のようなべったりした薄い蟇口を眼の高さに振ってみせた。 「あの
白首、身体こったらに小せえくせに、とても上手えがったどオ!」 「おい、止せ、止せ....
「工場細胞」より 著者:小林多喜二
になってからだった。それまでの彼は見習からタヽキ上げられた、女工の尻を追ったり、
白首を買ったり、女の話しかしない金属工でしかなかった。――然し、今度彼がその変っ....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
ありて美し、『山海経』に、〈※陽《ちゅうよう》の山、獣あり、その状馬のごとくして
白首、その文《もん》虎のごとくして赤尾、その音|謡《うた》うがごとし、その名|鹿....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
、東京へ文芸が集るのも、支那に支那人が多いのも銀座にカフェが出来るのも十二階下に
白首が集るのも、皆魂が魂を呼んでお互に相通じる生活をしようとする結果かと私は考え....
「桜の森の満開の下」より 著者:坂口安吾
ていました。白昼は刀をさすことも出来ません。市へ買物に行かなければなりませんし、
白首のいる居酒屋で酒をのんでも金を払わねばなりません。市の商人は彼をなぶりました....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
どうしたのだろう? 二人の門弟は土間から上がって、奥の小座敷の屏風の蔭あたりで、
白首を相手に遊んでいるのかもしれない。しかし紋也は一人だけで、酒を飲んで喋舌って....
「不在地主」より 著者:小林多喜二
へ向けて、前を腹迄位まくって小便をしていた。 「誰云った?」 「誰でもよ。んで、
白首になるッてな!」 「んか、
白首にか!」 「
白首か! そうか!」――皆はやし立....
「妖怪漫談」より 著者:岡本綺堂
支那ではあまりに説かれていない。『山海経』に「陰山に獣ありそのかたち狸の如くして
白首、名づけて天狗といふ」というのであるから、我国の天狗には当嵌まらない。我国の....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
ネーションを輝かし、地震で全滅しても忽ち復興し、十二階が崩壊しても階下に巣喰った
白首は依然隠顕出没して災後の新らしい都会の最も低級な享楽を提供している。が、地震....
「正義」より 著者:浜尾四郎
森木国松を取調べると、そこに甚だ不利益な事実が曝露して来た。即ち彼は、当時同所の
白首に身を打ち込んで借金で全く首もまわらなかったところが、十月四日になって諸所方....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
長い首を前伸びに踉けさして、ヤレ漕げソレ漕げエンヤラヤアノヤアヤである。芸妓とも
白首ともつかぬ若い女を二人ほど手元に引きつけて、それもいい加減に本性を露わしかけ....