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「百事〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

百事の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
言うジャッカルの王のみ後頭に一角あり長さ僅かに半インチ毛茸に被わる、これを持つ者百事望みのままに叶いこれを失いまた窃《ぬす》まるるも角自ずと還る、宝玉と一所に蔵....
近時政論考」より 著者:陸羯南
間に条約を改正すべからずとまでに決心したるがごとし。ここにおいて日本の上流社会は百事日本風を棄てて欧州風に変革し畏くも宮廷内における礼式をさえ欧州に模擬したりき....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
である。おそらくこれは嫉妬と不信とに基づくことであろうから、この際|友誼を結んで百事を聞き知ろうとするには、まずその心を収攬するがいい。貨幣の類などは惜しまず握....
十二支考」より 著者:南方熊楠
年死んだ北インド王ランジットシンは呪言を書いた宝石を右臂の皮下に納めおったので、百事思うままに遂げたというは人造如意珠すなわち能作生珠だろう(フォンフュゲル『|....
十二支考」より 著者:南方熊楠
けるとて拝し、鵲《かささぎ》が噪《さわ》げば行人至るとて餌をやり、蜘蛛が集まれば百事|嘉《よろこ》ぶとてこれを放つ、瑞《ずい》は宝なり、信なり。天宝を以て信とな....
妾の半生涯」より 著者:福田英子
つ、いでや結婚当時の約束を履行《りこう》せん下心なりしに、悲しい哉《かな》、彼は百事の失敗に撃たれて脳の病《やまい》を惹《ひ》き起し、最後に出京せし頃には病既に....
次郎物語」より 著者:下村湖人
入れずして取るるなり。これを開拓の時、一時に掘り取らんとする時は労して功少なし。百事その如し。村里を興復せんとすれば必ず反抗する者あり。これを処するまたこの理な....
学問の独立」より 著者:福沢諭吉
わち文部省及び工部省直轄の学校を、本省より離別することなり。そもそも維新の初には百事|皆《みな》創業にかかり、これは官に支配すべき事、それは私《し》に属すべきも....
徳育如何」より 著者:福沢諭吉
りて決して行わるべきことに非ず。 たとえば言語の如し。一地方にありて独立独行、百事他人に殊なりと称する人にても、その言語には方言を用い、壁を隔ててこれを聞くも....
日本男子論」より 著者:福沢諭吉
して忌憚《きたん》するなきその有様は、火の方《まさ》に燃ゆるが如し。徳教の急務は百事を抛《なげう》ち先ずこの火を消すにあるのみ。婦人の地位を高尚にするの新案は、....
欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
に廃去すべからざることを知るを要す。この理は、ひとり政治の上に存するのみならず、百事百物の上に存するなり。人もしその生命を保全せんと欲せば、身体を養うと精神を養....
西航日録」より 著者:井上円了
号に乗り込み、英京ロンドンへ向け出発す。ボンベイ滞在中は間島氏の友誼の厚き、よく百事に注意し、ほとんど至らざるところなく、天外万里の地にありて、本邦同様に、気楽....
食道楽」より 著者:村井弦斎
物問題のみならず天下の事何者かその戒めに乖《そむ》きましょうぞ。私は今のお言葉を百事に応用してこれから生涯守りましょう」と深く中川の言に服するものあり。中川がか....
三国志」より 著者:吉川英治
、玄徳へ激励の文を書いた。折角、ここまで大事をすすめながらいま荊州へ引揚げては、百事水泡に帰すではないか。何ぞ一鞭して、あなたはこの成都へやって来ないか。実に遺....
私本太平記」より 著者:吉川英治
た敦賀を発して、信濃に入り、ひがしへ向ったとの風説が高い。 「ああ、もうだめだ。百事これで終った」 顕氏と国清のふたりは、和睦の不成功に辱じて、尊氏に暇を願っ....